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“わいせつ”も“1億5000万円窃盗”も軒並み不起訴!“コロナ恩赦”で野放しにされた犯罪者たち~その③~

(画像)Luis Molinero / shutterstock

〝コロナ恩赦〟と思われる事例はまだまだある。

■強制わいせつ容疑で逮捕の高校元非常勤講師が不起訴(静岡地検掛川支部 4月22日付)

20代の女性に体を触るなどのわいせつな行為をしたとして、静岡県の公立高校の保健体育の元非常勤講師(23)が強制わいせつ容疑で逮捕された。元非常勤講師は2019年12月、酒に酔い、県西部のカラオケ店で、友人らと初対面の女性グループに声をかけ、犯行に及んだとみられている。静岡地検掛川支部は4月22日付で元非常勤講師を不起訴とした。地検は処分の理由を明らかにしていないが、捜査関係者によると「嫌疑不十分」とみられる。

■女子高生にわいせつ行為をしたスポーツトレーナーが不起訴(名古屋地検岡崎支部 5月29日付)

5月8日、72歳のスポーツトレーナーの男が準強制わいせつ容疑で逮捕された。男は全国大会に出場する強豪校などをサポートしてきた有名トレーナーだったという。2017年8月、愛知県内の高校でトレーナーをしていた際、女子高生(当時16歳)に体を触るなどのわいせつ行為をしたとされる。男は「マッサージはしたが、わいせつな行為はしていない」と容疑を否認していた。名古屋地検岡崎支部は5月29日付で不起訴にした。理由は明らかにしていない。

「諸般の事情を考慮した」福岡地検小倉支部

■「本番しただろう」と言いがかりをつけた風俗店員が不起訴(津地検 5月18日付)

女性と性行為をした男性を脅して金を奪ったとして、恐喝の疑いで逮捕された三重県四日市市の清掃員男性(40)、同市の風俗店員男性(39)、鈴鹿市の風俗店員男性(50)について、津地検は5月18日、不起訴とした。理由は明らかにしていない。3人は2月、共謀し鈴鹿市内のアパートで、仲間の女性と性行為をした男性に「本番行為をしただろう」などと脅迫し、男性とその妻から迷惑料などの名目で3万円を脅し取ったとして、4月に逮捕、送検されていた。

■雄琴ソープから金庫を盗んだ暴力団関係者6人が不起訴(大津地検 4月30日付)

2017年8月、雄琴ソープの事務所から現金1億5000万円入りの金庫が盗まれるという事件があった。出勤した従業員が室内にあった金庫がなくなっていることに気付いた。同店は事件後に閉店した。今年1月、滋賀県警捜査一課などは暴力団組員ら6人の男を窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕した。だが、大津地検は4月30日付で不起訴処分にしたと発表した。地検は「起訴するに足りる十分な証拠が得られなかった」としている。

■女児の体触った疑いで逮捕のJR九州社員を不起訴(福岡地検小倉支部 5月15日付)

4月24日、福岡県迷惑行為防止条例違反の疑いで、JR九州の社員(39)が逮捕された。北九州市八幡西区の公園で、11歳の小学生の女児に対し、服の上から上半身を触るなどした疑い。事件当時、女の子は1人で公園で遊んでいたが、帰宅後に父親に相談し、事件が発覚した。社員は「背中や頭を触ったが、卑猥な行為のつもりではなかった」と容疑を否認していた。福岡地検小倉支部は「諸般の事情を考慮した」として、5月15日付で不起訴とした。

【〝コロナ恩赦〟で野放しにされた犯罪者たち~その②~からの続き(#②を読む)(#①を読む)】

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