社会

火だるま菅義偉首相“ヤブレカブレ”4月初旬解散で総選挙へ!

補選は菅政権発足後、初の国政選挙となる。北海道は野党の立憲民主党が強い。そこに長野県が地盤の羽田氏急死が加わった。長野県は故羽田氏の父である羽田孜元首相が築いた羽田王国。その上、今回は弔い合戦で自民党にまず勝ち目はない。次期衆院選の前哨戦、2補選で敗れれば、補選後の総選挙にも影響し、自民大敗の地滑り現象が起きる。

単独2補選より、政権交代も可能になる総選挙を抱き合わせて実施したら「政治とカネ」疑惑から自民党批判を薄められるわけだから、まさに一石二鳥。

「国民の新型コロナへの不安は大きく、菅政権の支持率低下の元凶も有効な対策を打てない失望感だ。しかし、2~3月頃から一部でワクチン接種が開始され、国民に安堵感が出る。景気浮上にも拍車が掛かり、菅政権に弾みがつくだろう。東京五輪後の9月総選挙説もあるが、2009年の麻生政権時の悪夢がある。不人気の福田康夫内閣に代わり、麻生内閣が誕生した。発足当初、支持率は約50%だったが、リーマン・ショックで選挙のタイミングを失った。1年後、10%台の低支持率で追い込まれ解散をして、民主党に政権を奪われた。その二の舞いはどうしても避けたい」(自民党関係者)

4月まで菅内閣が現状支持率の40%前後を維持していたら、自民党は野党より政党支持率が圧倒的に高い(自民38.2%、立民5.1%、NHK世論調査2020年12月)ため、単独過半数の233議席はギリギリ死守できる見立てだ。

「もう一度カネをバラ撒けば総選挙に勝てる」

「バイデン次期米政権はコロナ給付金を米国民1人に6~20万円を支給する意向だ。この手法を菅内閣も踏襲する。つまり、安倍政権時、国民1人10万円で約13兆円を投じたが、それを4月総選挙と補選の前でもう一度バラ撒けば、総選挙に勝てるだろう」(前出・自民党幹部)

前述したように、自民党幹部らは菅首相に「4月補選と総選挙を同時に実行すべき」と進言している。

「本来、安倍前首相から代わった昨年9月に総選挙に打って出ていたら確実に圧勝した。だが、菅首相は決断できなかった。4月も先延ばしすれば〝菅降ろし〟は確実に起きる」(別の自民党幹部)

この自民党幹部が示唆する〝菅降ろし〟は、9月に任期を迎える自民党総裁選の前倒しに他ならない。

「安倍前首相の桜疑惑は、安倍院政と再登板を恐れた菅仕掛け人説が党内に蔓延し、細田派、麻生派を中心に不満は根強い。加えて、菅首相の後ろ盾の二階幹事長率いる二階派の事務総長だった吉川元農水相の鶏卵疑惑。二階幹事長への反発も吹き荒れそうだ」(同)

1月18日から通常国会が始まり、菅政権は極めて難しい舵取りを迫られる。

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