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韓国・文在寅「支持率急落」でも“北朝鮮愛”のために小細工は続く

文在寅
文在寅(画像)Truba7113 / Shutterstock.com

我が国のリーダー菅義偉首相に負けず劣らず、韓国・文在寅政権の支持率下落が止まらない。文氏が世界に向けて「韓国に倣え」と発信した新型コロナの封じ込め作戦、名付けて「K防疫」は絵空事に終わり、その後に露呈したコロナワクチンの確保失敗、価格高騰が続く不動産問題、政権と検察当局との対立など、あらゆる悪材料が噴出したのが原因だ。

昨年11月下旬から本格的に下降局面に入った文政権の支持率は、盤石とされていた40%台を割り込み、新年特別世論調査では「34.1%」という危機的な数字が発表された。

「トップが弱まると、それを見逃さないのが次を狙う政権中枢の実力者たちです。早速、韓国与党『共に民主党』の李洛淵代表が、収監中の李明博元大統領と朴槿恵前大統領への恩赦を言い出しました。本来は〝政敵〟である両者への配慮は、保守層に向けたアピールであり、文政治との色分けを鮮明にしようとする動きです」(ソウル在住の日本人ジャーナリスト)

しかし、いかに支持率が落ち込もうとも、文政権の〝北朝鮮愛〟だけは揺るがない。北朝鮮の金与正党副部長が、韓国政府を「特等の間抜け」と露骨に非難しても、韓国与党の有力議員は「もう少し果敢に対話しようという意味だ」と曲解する始末だ。

昨年、与正氏が対北ビラ散布を問題視し、南北軍事合意の破棄をチラつかせた際も、故・金大中元大統領の息子の金弘傑与党議員は、「誠意を示せば再び対話に乗り出すというシグナル」と自説を披露した。

しかし、文氏は就任以来、日本に対しては延々と罵詈雑言、国際法違反の大石を投げ続けている。

米中両方の顔色をうかがう韓国のスタンス

「相手を下に見る韓国式発想は、朝鮮戦争で韓国を救った米国にも向けられており、当然ながら米国も、親中の旗色を鮮明にしている文政権を見限りつつある。現在実施している日米豪印のQuad(クアッド)4カ国とカナダ軍による対潜水艦作戦演習『シードラゴン2021』にも、韓国軍は参加していません」(軍事ジャーナリスト)

この演習は発足段階から対中国を想定しているため、中国のご機嫌取りに忙しい韓国は、コロナ対策など内政優先を理由にのらりくらりと逃げを打った。

「韓国のスタンスは〝経済は中国、安保は米国〟というものですが、今後は自国だけに都合のいい二分法的処世術が国際社会で通じなくなるでしょう」(韓国ウオッチャー)

一方で1月8日、韓国人元慰安婦らが損害賠償を求めて日本政府を訴えた裁判では、ソウル中央地裁が日本政府に対して、慰安婦1人あたり1億ウォン(950万円)、総額12億ウォン(1億1400万円)の賠償を命じたが、5日後に予定されていた判決言い渡しは突如として延期された。

「主権免除(主権国家は他国の裁判権に服さないという国際的に確立した原則)を無視した判決が、米国などでも批判的に報じられたことで、韓国は米国を怒らせまいと慌てて延期したのです。この判決は文政権の国際的な孤立を意味していますから、大統領の任期が切れたあかつきには、歴代大統領と同じく悲惨な末路をたどるでしょうね」(同・ウオッチャー)

ただし、文氏が歴代大統領と違う点は、北朝鮮が母親の故郷であることだ。温かく亡命を認めてくれるに違いない。

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