二度目の緊急事態宣言の中、航空・旅行業界から注目を浴びているのが、昨年末に大手LCC(格安運賃航空会社)ピーチ・アビエーションが、早ければ2月から「1カ月乗り放題チケット」の販売を計画しているというニュースだ。
同社の関係者によれば、価格は1枚2万円からで、期間内であれば北は北海道から南は沖縄まで、国内線の空席を何度でも利用できるという。いわば「青春18きっぷ」の飛行機版で、以前には全日空(ANA)が、国内線プレミアムクラスの1年間乗り放題券などを販売しているが、エコノミーの乗り放題が実現すれば、今回が初めてとなる。
問題は緊急事態宣言との兼ね合い…
コロナの感染拡大は、大手航空各社に大きなダメージを与えており、現在、国際線は運航を制限され、国内線も大幅な減便を余儀なくされている。
「航空業界の一部からは、日航(JAL)と全日空が経営統合に向かうのではないかという噂まで流れています」(航空ライター)
その点、ピーチはLCCの特性を活かし、国内線に関しては現在の運行体制をほぼ維持し、新航路の開設にも取り組んでいる。今回の「乗り放題」も、コロナ禍での需要確保というイメージだが…。
「乗合飛行機としてのLCCを定着させるため、コロナ以前から考えていたプランです」(LCC関係者)
問題は緊急事態宣言との兼ね合いだ。不要不急、他府県をまたぐ移動を奨励しかねないだけに、正式なアナウンスはしていない。
しかし、緊急事態宣言の解除後、GoToトラベルの再開に合わせて始動できれば、地域経済を動かす力となり、今後の民間航空輸送の在り方を示せるだろう。空の旅が気楽に楽しめる日が、1日も早く訪れることを祈らずにはいられない。
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New Africa / Shutterstock
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