スポーツ

広島カープの若き主砲・鈴木誠也が“巨人経由”メジャー挑戦!?

広島の3連覇が始まったのは、マエケンが移籍した16年シーズンから。チームが年を重ねるごとに強くなっていく「機運」みたいなものがあり、低迷した20年シーズンの集中力がキレた鈴木の状況とは対照的だった。

広島の鈴木清明球団本部長は、「メジャー志望のある選手は応援する」と明言。21年、鈴木がカープでひと区切りをつけたと思えば、「ポスティングへ」と一気に突き進む可能性はある。

しかし、ある球界関係者は、「大逆転で巨人入りなんてことがあるかもしれない」と耳打ちする。

鈴木は東京都荒川区の出身。少年時代、「巨人ファンだった」という思いが根底にあるからだが、昨今ではそれだけではないという。

「広島から巨人にFA移籍した丸佳浩外野手の影響だよ。丸は18年に国内FA権を取得したが、当初、巨人は『(丸は)広島から動かない』と見ていた。というか、ほとんどの球団も同様だった。でも、調べ直したところ、その可能性はゼロではないと分かり、そこから一気に丸獲得に向けて動き始めた。少しでも可能性があるのなら…」(同)

国内の他球団へ移籍し、そこで優勝争いへの渇望を満たし、3、4年後にメジャー挑戦という道もある。前巨人の山口俊投手が切り開いたルートだ。

「広島が21年も低迷するようなことになれば、鈴木の米球界へのルート変更は十分に考えられる」(同)

また、広島が鈴木に複数年契約を提示しなかったのも気になるポイントだ。

米メディアが評価「メジャー級パワーの選手」

「21年は、広島にとって重要なシーズンとなります。優勝争いのできるチームに戻れるかどうかもそうですが、観客動員数が気になります。『カープ女子』のブームがひと段落したこともあり、昨季は新型コロナウイルスの影響で観客の入場が制限された試合が続き、全球団が入場者数を落としました。通常シーズンになった場合、ビジターの広島戦を含め、ファンが戻ってくるのかどうか、心配です」(前出のベテラン記者)

昨季、キャリアハイの成績を残した〝鯉のプリンス〟堂林翔太内野手、また育成から支配下を勝ち取った大盛穂外野手などを使うのも一つの手だという。堂林はようやく才能が開花し、大盛は走塁能力が高い。この2人なら「機動力の広島」、つまり昭和のスタイルへの回帰が可能で年配ファンの呼び戻しにつながる。

佐々岡監督の責任は重大だが、米ファンへの鈴木の紹介はすでに始まっている。ドジャース専門メディアが「最もメジャー級のパワーを持った選手」と、すでに伝えているのだ。

23年オフの海外FA権まで待てないといった雰囲気で、佐々岡カープがV争いから脱落すれば、〝東京経由〟となるかも…。21年の広島は、鈴木の運命も変えてしまいそうだ。

あわせて読みたい