コロナ対策や東京五輪・パラリンピックの対応に追われている小池百合子都知事が過労で入院(6月22日発表)した背景に、テクノシステム資金調達事件も一枚嚙んでいる疑惑が持ち上がっている。
太陽光発電事業などを巡る融資詐欺事件で2つの金融機関に嘘の書類を提出して約11億円を騙し取った詐欺容疑で逮捕された『テクノシステム』社長の生田尚之容疑者は、6月16日に会社法違反(特別背任)と詐欺の疑いで東京地検特捜部に再逮捕された。さらに、特捜部は小池都知事の〝金庫番〟と呼ばれるM氏を近々、事情聴取するという情報が流れている。
「生田容疑者は正規の取引を装ってテクノ社から知人の会社に送金した計3億9400万円を、海外のカジノで作った負債の支払いに充て、同社に損害を与えた疑い。そして、新たに金融機関から約10億5000万円を詐取した容疑で再逮捕されましたが、M氏はテクノ社の顧問のような存在だった。特捜部は一連の金の流れを把握していると見て、M氏に関心を示している」(警察関係者)
テクノ社は小泉純一郎元首相と長男で俳優の小泉孝太郎を広告塔にすることで、金融機関を信用させていた。また2019年1月、テクノ社が横浜市にオープンした高級しゃぶしゃぶ店の開店祝い花で、他の政治家ともつながりがあることが明らかになっている。
コロナ対策以上の心労か…
「生田が開店当日の様子をSNSで投稿していたんです。そこには小泉元首相、鳩山由紀夫元首相、麻生太郎財務相、原田義昭元環境相、小池都知事、今年1月に銀座の高級クラブで深夜豪遊が発覚して議員辞職した公明党の遠山清彦前財務副大臣らの開店祝い花の立て札が写っていた」
と語るのはテクノ社のレストラン事業部元関係者。
「生田はテクノ社が買収した銀座の老舗フランス料理店に小泉元首相、別の日に小池都知事とM氏を招待している。生田は約30の金融機関から借り入れしていますが、『小泉元首相と食事した』とか『小池都知事と昵懇』と吹聴していた。生田にとっては、飲食店業も資金調達の道具にすぎなかったんです」
生田容疑者は小池都知事サイドに計200万円を政治献金していたことは報じられているが、M氏へはテクノ社から多額の外注費を支払っていたという。
「M氏は約5000万円を出資してテクノ社の大株主になっていたこともあって、生田を顎で使っていた。最高顧問のような存在でテクノ社は月に外注費として50万円払っていたんです。それだけではありません。M氏と生田の間で不可解な不動産売買が行われていたことも特捜部は掴んでいる。生田が不正に集めた金の流れをM氏は熟知しているかもしれない。特捜部から事情聴取されるのは時間の問題でしょう。そうなれば、小池都知事の政治生命を脅かします。彼女にとって、コロナ対策以上の心労ですよ」(事件ライター)
小池都知事の過労は〝排除〟できるか。
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