民事再生手続き中のレナウンが、11月下旬以降に破産手続き開始決定を受ける見通しとなった。高度成長期に放送された「レナウン娘」のCM、小林亜星氏の作詞・作曲で「レナウン娘がワンサカワンサ イェイイェーイ♪」などと歌われ親しまれた同社は、1990年代には世界最大の事業規模を誇る名門アパレル企業だった。
「経営が傾いた要因はファストファッションやECモールの台頭もあったが、中国のグループ会社から約53億円の支払いを回収できず、資金繰りが急速に悪化していたのです」(経済エコノミスト)
2019年は台風による店舗休業に加え、記録的な暖冬で冬物衣類が全く売れなかった。今年は新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされ、4月の売上高は前年同月比81.0%減まで落ち込んでいた。
「5月に資金ショートが確定し、頼みの綱だった銀行からも融資を断られ、破産を回避するために民事再生法しか策がなかった」(レナウン関係者)
しかし、再建手続きの中で約30社にスポンサー支援を要請したが、結局、1社もスポンサーに名乗りを上げる会社がなかったという。
中国経済の停滞懸念で今後も倒産が増えそう!?
負債総額は約138億円。主要ブランドの売却後にレナウン本体を清算する計画で、9月30日に「シンプルライフ」と「エレメントオブシンプルライフ」事業を小泉アパレルに売却。また、「ダーバン」「スタジオバイダーバン」「アクアスキュータム」事業を小泉グループのオッジ・インターナショナルに譲渡した。
レナウンという会社は消滅するが、同社が生み出した主要アパレルブランドは、別会社のもとで継続される。
レナウンのみならず、百貨店や好立地に出店していた大手アパレル業者は、コロナ禍で苦境に立たされている。中国経済の停滞もリスク要因として抱えており、今後もアパレル企業の倒産が増えそうだ。
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