新型コロナウイルスに便乗した振り込め詐欺が後を絶たない。
埼玉県東松山市で発覚した手口は、まず厚生労働省や市役所の職員になりすました人物から、「マスクと助成金の給付がある。助成金の受け取りにはATMでの口座登録が必要」などと電話が掛かってくる。
「犯人は銀行やコンビニに誘導し、適当な口実でお金を振り込ませようとする。この手の詐欺が埼玉県では何件も発生しているが、コロナ禍で仕事を失い、生活に困って受け子になった男性や女性も多い」(特殊詐欺事件ライター)
東京都内でも同じような特殊詐欺が続発している。
「都や区役所の職員を装い、『コロナで会社が困っていれば3000万円まで融資する』や『80歳以上の方は補助金が60万円出る。キャッシュカードと印鑑証明1通を用意してください』と怪しい電話が掛かってくるので、話に乗ってはいけません。中には女性の声の自動音声ガイダンスが流れ、『新型コロナウイルスの流行で給付金があります。案内に従ってください』と手の込んだ誘導もある。すべて振り込め詐欺です」(警視庁関係者)
「予約金を支払えば優先してできる」
また、高齢者対象のワクチン接種が進む中、金銭を要求したり個人情報を聞き出したりする詐欺も全国で多発しているという。
「保健所や自治体の職員を装って、PCR検査やワクチン接種が優先してできると持ちかけ、『その代わり予約金が必要だ』と金銭を要求してきます」(消費者生活センター広報)
情報に疎い高齢者につけ込み、ワクチン接種の手続きや予約の代行と偽って、金銭を要求するケースも増えている。当初の予定より遅れが目立つ高齢者へのワクチン接種だが、政府は7月いっぱいでの接種完了を目指している。
「不審な電話が掛かってきたら、相手をしないで最寄りの警察に届けることです」(警察関係者)
高齢者を抱える家庭はワクチン詐欺にご注意を!
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