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“頂き女子”に懲役13年・罰金1200万円を求刑 一方で自民党の“頂きおぢ”は裏金・脱税やりたい放題

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自由民主党 (C)週刊実話Web 

3月15日、詐欺と詐欺幇助の罪で起訴された〝頂き女子りりちゃん〟こと渡辺真衣被告が、名古屋地裁から懲役13年・罰金1200万円を求刑された。

渡辺被告はホストに貢ぐカネ欲しさに、‶おぢ〟と呼んでいた複数の中年男性に好意を抱かせ、計1億5580万円を騙し取った詐欺容疑で昨年に逮捕・起訴。さらに、こうした手口をまとめたマニュアルを販売して被害を拡大させたことで、詐欺幇助の罪でも起訴された。

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検察側は15日の論告求刑で、「入れ上げていたホストをナンバー1にするため、真剣な交際を求める独身男性の心情に漬け込み、くり返し金銭を拠出させた卑劣な犯行」などと悪質性を非難。これが前述の重い求刑に繋がり、判決は4月22日に言い渡される。

だが、これにはネット上の一部で同情も見られている。

「今回の求刑は、量刑相場が懲役3年~15年である殺人未遂罪に匹敵、もしくはそれよりも重い。高額の罰金刑まで課されており、ネット上では『重すぎる』との擁護も見受けられます」(ルポライター)

一方、国民から強い非難を浴びながら罪に問われていないのが、自民党の〝裏金頂きおぢ〟たちだ。

すでに大きく報じられているように、自民党は派閥のノルマを超えた分のパーティー券収入を収支報告書に記載せず、キックバックとして議員個々に還付。2月13日に党が公表した聞き取り調査の結果によると、一昨年までの5年間で、85議員が合計6億円近い還付を受けていたことが報告されている。

報告書によると、キックバックを貯めずに使用していた議員は53名。この全員が使途について「政治活動に使った」と回答している。

二階俊博議員を追徴課税した場合の課税額は約1078万円

「法律上、政治活動資金は非課税ですが、プライベートに使えば雑所得と見なされる。そうなれば、所得隠として、所得税の追徴課税は避けられません」(政治アナリスト)

こうした裏金について、全国商工団体連合会(全商連)は2月26日、不記載額を雑所得とみなし、追徴課税した場合の試算を発表している。

それによると、不記載額が最も多かった二階俊博議員の場合、課税額は約1078万円。以下、全85名を合計すると、課税額は1億3533万円にのぼると試算している。

「頂き女子の求刑が重かったのは、詐欺が1.5億円超と巨額だったのに加え、贈与税・所得税の脱税にあたると見なされたこともあるでしょう。所得税4000万円を脱税したとして、所得税法違反でも起訴されています」(前出・ルポライター)

こうして頂き女子が重い求刑を受ける一方、自民党の〝頂きおぢ〟たちは、何の罰も受けていない。岸田文雄首相は3月17日の自民党大会で、党総裁として関係議員の処分を幹事長に指示したと明かしている。

「自民党内の処分で最も重いのは除名。しかし、過去10年間で適用されたのは、1月に裏金事件で秘書ともども逮捕された池田佳隆被告のみ。選挙買収した河井案里・克行夫妻も菅原一秀氏も柿沢未途被告も、手続きとしては自ら離党しています。戒告や党則遵守勧告に至っては、実質お咎めなしと言えるでしょう」(政治担当記者)

自民党の頂きおぢたちが、国民からの信頼を回復できる日は来るのだろうか。

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