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なぜ人気?ユダヤ教徒向け“コーシャ認証”食品~ニッポンを支える「隙間ビジネス」舞台裏

 
(画像)LilitGray / Shutterstock

「コーシャ認証」(KJマーク付き商品)とは、ユダヤ教の食事規定に従った加工食品に与えられる宗教上の認可だ。イスラム教徒の食事規定であるハラルに比べれば、日本における知名度は劣るが、今やコーシャ食品は世界の食品市場で中心的役割を担っている。

イスラム教とは異なり、ユダヤ教はアルコールの消費を禁じていないため、旭酒造の『獺祭』や八海醸造の『八海山』など、酒類製造会社が同認証を取得済みだ。ほかにもネスレ、コカ・コーラ、ハーゲンダッツなども、コーシャ認証を取得している。

健康意識が高い非ユダヤ人が買っている

「コーシャ製品の年平均成長率は13%を誇っています。その理由は『厳格なユダヤ教徒が食べるのだから安全』『ラビ(ユダヤ教の聖職者)が確認しているから間違いない』という認識で、健康意識が高い非ユダヤ人が買っているのです。事実、食物アレルギーを引き起こすアレルゲン28品目のうち、10品目がユダヤ教の戒律に関わる食物に該当します」(食品アナリスト)

ある酒造メーカーは、認証取得後に「コーシャ日本酒」で宣伝した結果、米国からの引き合いが増えたという。日本の食文化に新たな領域が加わるのだろうか。

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