コロナ禍の中、自動車販売は健闘を続けているが、現在の販売ランキング上位に位置する車の多くは、いわゆるSUV(スポーツタイプ多目的車)と呼ばれるものだ。トヨタの「ハリアー」や「ライズ」「ヤリスクロス」など、大型、中型、小型それぞれのサイズにおいても、SUVがランクインしている。
実はこれ、日本だけではなく世界的な傾向で、例えば、アメリカでレクサス、インフィニティ、アキュラ、ベンツ、BMW、アウディなど、日独の高級車ブランドの販売台数を見ると、その6割近くがSUVとなっている。
「あのロールス・ロイスやベントレーなどの超高級車メーカー、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーメーカーも、すでにSUVを投入しています」(自動車誌ライター)
かつて日本の自動車市場は「いつかはクラウン」というフレーズに代表されるように、確固たる階層組織の中で主任は「コロナ」、係長で「カムリ」、課長になったら「マークⅡ」と、分相応のセダンに乗る文化が定着していた。そんなガラパゴス文化の頂点に君臨するのが、泣く子も黙るトヨタの「センチュリー」だ。
「北島三郎にパンクロックを歌わせるような衝撃」
フルモデルチェンジした三代目が2018年に投入され、昨年末には兵庫県知事の公用車導入を巡り話題にもなった。そんな「センチュリー」にも、いよいよSUV化の話が聞こえてきた。
「今のところ2023年に生産を開始する予定ですが、〝黒塗り〟と言えば大型セダンという常識が根付いた日本のVIPにとって、この傾向は〝北島三郎にパンクロックを歌わせる〟ような衝撃かもしれません。今や公用車の多くを占めるのがミニバンの王者『アルファード』。東京都の小池百合子知事も乗っており、国民はすでに高級車は黒いセダンという価値観に捉われていませんよ」(モータージャーナリスト)
ただ、「センチュリー」のSUV化までには数年の猶予がある。ガラパゴスの国の保守層が大きなショックを受けないように、ゆっくりと変化を与える優しさを感じてしまうのは気のせいか。
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