〝付け焼き刀〟のセンバツ大会なんて見たくない?
1月13日、日本高野連がセンバツ甲子園大会(3月19日開幕予定)に関する運営委員会を開催した。緊急事態宣言が甲子園球場のある兵庫など関西圏にまで拡大され、「本当にできるのか?」という心配の声は強まるばかりなのだが…。
「センバツが開催できるのかという疑問は、以前から上がっていました。東京など1都3県に緊急事態宣言が発令された8日、高野連は『あらゆる状況を想定して』と、各メディアに回答し、運営委員会で協議するとしていましたが、結局、難題を先送りしただけ。委員会でも日本中を納得させる意見が出ませんでした」(アマチュア野球担当記者)
正確に言えば、いくつかのアイデアは提案されたのだ。しかし、その内容は…。
「〝お久しぶり枠〟という提案もありました。甲子園出場から遠ざかっている都道府県の学校に出場枠を与えるという案です」(同・記者)
大会を開催するか否か、最大のネックは新型コロナウイルスだ。なぜ〝お久しぶり枠〟などという提案が出されたかというと、「神宮大会枠」の扱いに困っているからだ。
“2校連合チーム”の初出場もあり得る!?
今さらだが、センバツは前年秋季大会の成績で各地域の出場校が決められる。その地域優勝校が一堂にそろって〝秋の日本一〟を決めるのが明治神宮大会なのだが、昨年の同大会はコロナの影響で中止になった。
神宮優勝校はセンバツ内定となる。高野連は、その神宮枠をどうするかが決められないでいるのだ。
「全国9地区の代表者にクジ引きをさせる案も出ました」(関係者)
冗談はさておき、実現性の高い意見もないわけではない。それが、「21世紀枠」の一時的な増加だ。
「21世紀枠候補9校の中に、連合チームが1校あります。北信越の『富山北部・水橋』の連合チームは、昨秋の富山県大会ベスト4、北信越大会にもコマを進めました。通常、21世紀枠は3校。今年に限って4校にするという案があり、連合チームとして奮闘している富山北部・水橋がいいのではないか、と」(同)
連合チームの初出場なら好感も得られるだろう。だが、その場合、「校歌は2校分?」「ユニホームはバラバラでいいのか?」など、細かい問題も浮上してくる。すんなり、連合案の推薦にまとまらなかったのは、特例を作りたくないからだろうか。
代表校の発表は1月29日。肝心のコロナ感染防止策の協議はこれからだが…。
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