今春のセンバツ高校野球大会を制するなど、東海大相模高校(神奈川)を春夏計4度の日本一に導いた門馬敬治監督が今夏限りで退任。そして「この秋に原巨人入りするのでは」という怪情報が流れている。
東海大時代にマネジャーとして名監督、原貢氏(故人)の薫陶を受けた門馬氏は、東海大相模の監督として菅野智之(巨人)、田中広輔(広島)、大田泰示(日本ハム)、小笠原慎之介(中日)など、現在もプロ野球で活躍する多くの選手を育てあげてきた名将だ。恩師・貢氏の長男で巨人の原辰徳監督は高校、大学の先輩。巨人入りの環境は整っている。
予想されるのは、「現場」ではなく、「スカウト部門」での参画。日本一の知名度を生かし、全国の高校から次代のスター選手の発掘をしてもらうのが、原監督の意向だという。東海大OBの野球解説者が、舞台裏を次のように明かす。
「今年のオールスターのファン投票で巨人からは中日、横浜DeNA、日本ハムとともに1人も選出されなかったことが引き金になったようです。巨人のファン投票選出ゼロは18年ぶりのこと。当時も原政権で、優勝を阪神にさらわれ解任されました。このことがトラウマになっているのです」
東海大グループ内の“人事異動”
東海大相模の後任監督には、原監督の第一次政権時に捕手で入団した同校OBで、現東海大静岡翔洋高校の原俊介監督の名が挙がる。今春のセンバツ優勝監督が夏で退任し、秋にプロ野球転身とは前代未聞だが、要は原監督を介した東海大グループ内の「人事異動」ととらえれば合点がいく。
「原監督にとって、門馬氏は甥の菅野の高校時代の監督で、攻守に積極的だった父・貢氏の野球を引き継ぐ人物。退団後も、巨人に原家のDNAを残すために、何としても手に入れたい人物だ。今オフ、菅野がメジャー転身を断念した場合、その再生を委ねる狙いもあるのだろう」(スポーツ紙デスク)
原監督は「全国制覇を4回して、すごく尊敬されている。健康上の理由というが、まだまだ若いし、少し休憩を取って、さらなる指導者としていい道を進んでもらいたい」と門馬監督にエールを送っている。巨人でトランジット後、東海大監督での活躍を期待しているのだ。
その「小休止中」に巨人に招き、現職監督の視点でポテンシャルの高い高校生球児を発掘――。全権監督・若大将の狙いはそこか。
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