男子ゴルフのマスターズで松山英樹が日本人初の優勝をやってのけ、サンデーゴルファーばかりか、にわかファンも大騒ぎ。
まさか生きている間に4大メジャー大会の1つを日本人が制するとは思わなかった人も多かっただけに、「国民栄誉賞をあげるべき」などという声も上がっているが、この権威ある祭典を大相撲の荒磯親方(元横綱・稀勢の里)がスポーツ新聞紙上で解説していたのには驚いた方も多いのではないか。
荒磯親方といえば、引退後、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科で「新しい相撲部屋経営の在り方」を研究。それを論文にまとめて、このほど卒業するなど、大相撲界に新風を吹き込む存在として注目され、また期待もされている1人。マスターズ解説も視野を広げる一環に違いないが、親方たちの間で、「そんなことにうつつを抜かしている場合じゃないだろう!」と、叱責する声が大きかったという。
すでに“親方”としても白鵬に後れを取って…
「私の相撲人生において一片の悔いもございません」――。多くのファンに惜しまれながら、そんな名言を残して引退し、早くも2年が経過した荒磯親方。もう田子ノ浦部屋を出て「荒磯部屋」を興し、弟子育成に着手していてもおかしくないが、一向にそんな気配が見えない。
目立つのは、弟弟子の高安の稽古相手と、無口で通した現役時代とは別人のようなおしゃべり解説だけ。これでは周囲が、「いいかげんにしろ」とイラ立つのも、当たり前かもしれない。
こんな荒磯親方とは対照的に、マゲを落としてからもライバルと目される白鵬は、引退後に備えて準備は着々。すでに人気者の炎鵬や石浦など、内弟子も数人いる。
「4月10日、鳥取城北高の主力選手、向中野真豪が宮城野部屋入りを表明しましたが、この入門会見にも、リハビリ中の白鵬に代わって奥さんの沙代子さんが同席していました。彼もまた、白鵬の内弟子。すでに部屋を興す場所も確保済みともいわれ、引退したらすぐ弟子育成のスタートを切れる状態です」(担当記者)
優勝回数などで大きく水をあけられながら、荒磯親方はこちらでも白鵬に一歩も二歩も後れを取っている。このままでは親方としても後塵を拝するのは必至。「稀勢の里よ、立ち上がれ!」の声は大きくなるばかりだ。
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