4月15日から開催された世界フィギュアスケート国別対抗戦のアクシデントは、来年2月の北京冬季五輪に向けた〝凋落〟の予兆なのか…。
初日の女子ショートプログラムで、今季の全日本女王・紀平梨花が、いきなり転倒。得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で着氷に失敗し、その後、立て直そうとしたものの、新ルールに伴う回転不足のミスも出た。
紀平の不調は事前から予想されていた。
「リハーサルの時点では、うまく着氷できていたんです。でも、彼女は腰痛持ち。今大会は開幕前に腰を痛め、歩けないほど悪化していた。本人も『状態がよくない』とこぼしていました」(スポーツ協会担当記者)
17日に行われたフリー演技では、トリプルアクセルを回避し、大幅な構成変更で滑りきったが、エキシビションは棄権している。
「今は楽しみもないような状態。立っているだけで痛いっていうか、希望もない」
紀平はこう胸の内を明かしつつ、まず腰の完治を最優先することを誓った。
高いジャンプを「飛ぶな」とは言えず…
今年4月から女子大生になったばかりの紀平だけに、「18歳で腰痛持ち!?」とツッコミたくもなるが、トップアスリートゆえの持病でもある。
演技でも魅せられる紀平は、男子選手級の高いジャンプをこなすが、当然ながら着氷時の衝撃も大きい。しかし、高得点を挙げるためには「飛ぶな」とは言えず、常にケガと隣り合わせなのだ。
「国際大会で優勝経験があるため、そのプライドと重圧もあるようです」(フィギュア関係者)
そもそも、国別対抗戦は男女の個々、アイスダンスの総合得点を競うものであり、トップクラスの選手は調整の一環として、通常、大会よりも〝一つ下〟にとらえているという。
「日本の選手は真面目すぎる。勝つことばかり意識せず、時には適度なゆとりも必要です」(同・関係者)
自分を追い詰める傾向にある紀平。女子大生らしい自由奔放さが一番の薬?
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