11月5日午後、関東学生陸上競技連盟が、例年通り来年1月2日と3日に箱根駅伝を開催すると発表したが、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響を受け、改めて「大会中止の可能性」についても言及したのだ。
「有吉正博会長の名前でリリースが配られました。会長は学生時代、箱根駅伝にも出場しており、同大会への愛着は強い。その会長が、大会中止の可能性について言及したのですから、関係者は重く受け止めているはずです」(日本スポーツ協会担当記者)
同月1日に全日本大学駅伝が開催された際、事前に「沿道での応援は控えて下さい」とアナウンスしていたにもかかわらず、観衆が集まってしまい、あっと言う間に〝密〟の状態になっていた。
「ゴールの伊勢神宮には数千人のファンが押し寄せてましたからね。来年の箱根駅伝の運営については、同大会を参考にするつもりでしたが、分かったのは〝沿道の観客をゼロにするのは不可能〟だということでした」(前出・担当記者)
また、10月25日の全日本大学女子駅伝では、「関係者(大学教職員・学生及び卒業生等)による沿道での応援がなされた場合、失格もありえる」と事前に厳重注意されていたが、一部では密集状態になってしまっていたという。
中継をする日テレやスポンサーがどう判断するか…
「関東学連(関東学生陸上競技連盟)は、『テレビなどを通しての応援を』と呼びかけていたが、『全日本大会の最中、大学の応援幕まで禁止にするのはやりすぎだ』といった声も聞かれた。箱根駅伝に憧れて、わざわざ関東圏の大学に進んだ学生も多い。関係者の応援もさせないなんて、学生スポーツの本分から外れているのではないか」(大学関係者)
かといって、応援する学生たちを感染リスクにさらし、万が一、クラスターなどが発生すれば、批判は免れない。
「箱根駅伝の注目度は全日本の比ではありません。最後は中継する日テレやスポンサーが、どう判断するか」(広告代理店関係者)
〝峠〟を超えたように見えた感染が再拡大する中、難しい判断になりそうだ。
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チェリー / PIXTA(ピクスタ)
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