東京オリンピックよりも、その裏のイベントの方が視聴率も稼げて盛り上がる?
プロ野球が五輪開催期間中、非公式の練習試合「2021 プロ野球エキシビションマッチ」の開催を発表。各球団が約10試合の非公式試合をやると決めた。
「発表されたのは6月23日だったが、実は交流戦終盤のころから、その情報は駆けめぐっていた。当初は五輪期間中はペナントレースを中断させる予定でしたが、実戦感覚を失わないため、練習試合を行う試案もあった。実際、そちらに舵を切ったというわけです」(球界関係者)
そのエキシビションマッチは有観客で行われる。何よりNPB側がハッキリと「コロナ禍による損失を少しでも補えれば」と言い切ったのが印象的だった。
「五輪中止」を想定した〝裏の日程表〟が内々に作成されていたことは暗に囁かれていたが、地方球場が舞台となっていることからも、エキシビションマッチはその〝裏日程表〟を基に作られたようだ。
「五輪期間中の裏興行は、他にもあります。夏の甲子園大会の予選です。昨夏は本大会が中止となり、都道府県の優勝校を決めて終了となりました。球児を気の毒に思うなど反響も大きく、あらためて高校野球に対する関心の高さを高野連や地方自治体は再認識していました」(県高野連スタッフ)
Jリーグやプロレスも追随か?
高野連は東京五輪最終日の8月8日を待ってから、本大会を迎える日程を変えていないが、7月23日の開催日は地方大会の真っ最中でもある。高校野球を中継する地方テレビ局が視聴率で勝る可能性も出てきた。
「甲子園大会のシーズンが来るたびに、連投や熱中症対策が叫ばれます。普段、野球中継を見ない人も高校野球にだけは関心があるからです。東京五輪に関するニュースは、カネや感染防止策の不備ばかり。高校野球の方が印象もいい」(テレビ局スポーツ部員)
また、好印象という点では、プロ野球もペナントレースとは異なる楽しみ方ができそうだ。楽天・石井一久GM兼監督は、若手投手のテストを示唆しているのだ。
田中将大を筆頭に、岸孝之、則本昂大、涌井秀章と先発投手陣は「超」の付く豪華さだが、4人とも30代。ルーキーの早川隆久もいるが、石井監督は結果を出した若手を後半戦に使っていくとも話していた。
「新人が成長していく様子を見守るのは、野球ファンの醍醐味。ファンが見たいのは、阪神の佐藤輝明です。佐藤が絡めば、視聴率も取れます。NPBが五輪の裏興行を決めたことでJリーグ、プロレスなども追随しやすくなりました」(同・部員)
これらのスポーツ中継が政治的利権の絡む五輪を〝粉砕〟するかもしれない。
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