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広島カープ仰天新構想!「金本監督&稲葉ヘッド」をミスター赤ヘルが画策

(画像)Head over Heels / shutterstock

侍ジャパンを率いる稲葉篤紀監督が発表した東京オリンピックに挑む日本代表24人に、下位に沈む広島カープから最多の5人…。この〝奇怪人事〟の裏に潜むのが、来季カープの「金本監督、稲葉ヘッド、新井コーチ」説だ。ミスター赤ヘルが暗躍、佐々岡おろしが本格化――。

「いい選手を選ぶのではなく、どうすればいいチームを作れるのかを重要視した」

日本代表メンバーが発表され、選考理由について熱弁をふるった稲葉監督。主将は置かず、リーダーとなる「侍5人衆」に楽天・田中将大、巨人・菅野智之、DeNA・山﨑康晃、巨人・坂本勇人、広島・菊池涼介を指名。実績を持つビッグネームを重用する一方、巨人の岡本和真や阪神の佐藤輝明、ソフトバンクの周東佑京、楽天の松井裕樹のほか、今季7勝を挙げているオリックスの2年目先発・宮城大弥ら〝旬のスター〟は落選した。人選に偏向があるため、多方面からいぶかる声が上がっている。

とりわけ大きいのが、交流戦で12球団最下位、リーグ戦でもDeNAと激しく最下位を争うカープ中心の人選で、「これで金メダルを獲れるのか?」という疑問だ。広島からは12球団最多の5人(森下暢仁、栗林良吏、會澤翼、菊池涼介、鈴木誠也)が選出。しかも先発、抑え、捕手、内野手、外野手とバランスに富み、赤ヘル勢が基幹をなす編成となったからだ。

「これじゃ、佐々岡真司監督にケンカを売っているのも同然。これだけ軸になる選手がいて、なぜカープは最下位なのかと。稲葉ジャパンが金メダルを獲得して広島がBクラスに沈めば佐々岡監督の解任につながり、そのまま待望論が根強い金本知憲氏への政権交代に移行しそう。そうなれば、稲葉氏は論功行賞でヘッドコーチ就任が確実」(スポーツ紙デスク)

ミスター赤ヘルと稲葉監督は大学の先輩後輩

実は、この〝赤ヘル偏重〟の仕掛け人は、「ミスター赤ヘル」山本浩二元監督だという。山本氏と稲葉氏は、法政大学の先輩後輩。山本氏自身も侍ジャパンの監督経験者で、プロ野球の監督経験のない稲葉氏を東京五輪の代表監督に据えた中心的存在なのだ。

また、侍ジャパン強化本部の山中正竹本部長も元五輪代表監督で、こちらは稲葉氏の法大時代の野球部監督。3氏の〝法大・侍Jトライアングル〟は、強い絆で結ばれているのである。

「その山本氏が五輪の延長線上に思い描くのが、カープ監督時代の愛弟子・金本氏の広島呼び戻し」(同)

ポスト佐々岡監督には、金本氏のほか、野村謙二郎元監督、緒方孝市前監督、前田智徳氏、新井貴浩氏、黒田博樹氏らの名前が挙がり候補者が大乱立。それを一本化するのが狙いだという。

「広島は巨人同様、〝生え抜き愛〟が強く、広島一筋で現役を終えた人の監督就任がオーナーの意向です。金本氏はカープ出身ですが、FAで阪神に移籍したため、反対の声も多い。そこで稲葉氏とセットで招き、アンチ派の声を封印しようと。稲葉氏もヤクルト、日本ハムOBで外様だが、東京五輪の金メダル監督なら話は別。五輪で付いた箔を武器に、金本氏をアニキと慕う新井氏も一緒に入閣させ、〝金本トロイカ政権〟が山本氏の狙いです。一部では金本氏をダミーに使い、落とし所はサプライズの稲葉監督という見方もあります」(広島担当記者)

02年オフにカープを離れた金本氏だが、当初の考えはFA宣言した上での広島残留だった。しかし、球団がマネーゲームを拒否したため退団が決定。そこで巨人へのFA移籍に舵を切ったのだが、金本氏にラブコールを送る阪神の星野仙一監督(当時)を山本氏が応援する形で阪神入りを勧め、進路変更した経緯がある。

“侍4番”鈴木誠也のメジャー移籍阻止へ

その阪神ではチームリーダーとして活躍し、星野監督の胴上げに貢献。監督就任後はカープ流の厳しい指導方針で若手の育成に尽くし、現在の正捕手である梅野隆太郎や主砲の大山悠輔、高い出塁率を誇る糸原健斗などを育てた。若手主体に切り替える途中で解任されたが、その置き土産たちが今の首位独走を支えている。

「梅野は当初、五輪メンバーから外れていたが、會澤が怪我で代表を辞退したため選出されました。これは、會澤の故障を織り込んだ上での措置で、會澤を指名してカープに恩を売りつつ、金本氏の意向を汲んで梅野に変更したもの。先々を考え、用意周到に戦略を巡らせているのです」(稲葉氏と親しい放送関係者)

東京五輪では、1番・柳田悠岐(ソフトバンク)、2番・菊池、3番・吉田正尚(オリックス)、4番・鈴木、5番・浅村栄斗(楽天)、6番・村上宗隆(ヤクルト)、7番・坂本、8番・近藤健介(日本ハム)、9番・甲斐拓也(ソフト)のジグザグ打線が基本形。

注目は4番の鈴木で、五輪の金メダルを胸にメジャー移籍が予想されている。今季、大谷翔平(エンゼルズ)の大活躍で日本人打者の評価は高まっており、五輪後はさらに注目が集まる。

「鈴木は2023年シーズン中の海外FA権獲得を待たず、来オフにポスティング移籍を求める方針です。しかし、金本氏、稲葉氏がカープ入りすれば、抑止力になります。少なくとも、巨人への国内FA移籍は遠のくでしょう」(前出・記者)

6チームで戦う東京五輪の野球は7月28日に始まり、8月7日が決勝。米国、韓国、メキシコ、イスラエルが出場を決めているが、MLB勢は参加せず、過去のメダル獲得国である台湾、豪州は出場辞退。日本の優勝は確実で、金メダル獲得と同時に広島の次期監督問題が一気に炎上するだろう。

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