先週の日経新春杯は、1着ショウリュウイクゾと2着ミスマンマミーアも蹴ったのだから、はっきり申して惨敗の極み。ミスマンマミーアは映画馬券で取り上げたものの「牝馬で馬券になったのはこの10年で1頭だけという心細さ。いかに〝牝馬の鉄〟でも買いにくい」と切り捨てて大恥をかいたのだから、何にも言えません。
それにしても新春競馬は荒れまくり。特に〝西〟が凄い、というかヒドい。京都金杯、シンザン記念、愛知杯、そして先週と1番人気は馬券外の壊滅状態で、3連単はすべて7万越え。〝東〟はまだ1番人気がほぼ来ているが、それでもヒモ荒れ多数だ。気を取り直して今週のAJC杯は幸い(?)まだ固い方の東の重賞だ。新春2連敗なので、そろそろ当てたい(汗!)。コロナ禍でド暇だし、週中ネジリ鉢巻きで競馬検討したが、どうこねくり回しても、アリストテレス、ウインマリリン、ヴェルトライゼンデ、サトノフラッグ(五十音順)の〝4頭立て〟の競馬との結論に達した。まあ3着に他の馬が食い込むかも知れないが、潔く、もうこの4頭だけ!
昔、行きつけの飲み屋での座興で〝予想屋〟の真似事よろしく、酔眼で「お客さん、このレース10ン頭も馬が出ているように見えるだろうが、本当の馬は4頭しかいないね。あとはウマに見えて、ウシ、クマ、ヤギだからね!」と口上をブッたもんだ。結果は…そのウシ・クマ扱いした馬に勝たれたり、も多々あったりして(恥)。
アリストテレスはご存じのように3冠馬コントレイルに菊花賞で肉薄した記憶が鮮烈だった。ヴェルトライゼンデもダービー3着、神戸新聞杯2着で、同様にコントレイルの後塵を拝したものの大善戦。馬券も取らせてもらった〝恩馬〟でもある。菊3着のサトノフラッグも同様だが、何より今回唯一のディープインパクト産駒だしね。ヤネも各々、ルメール、池添、戸崎なら文句あるまい。
“牝馬の時代”は継続中ということを肝に銘じて…
この4頭の中で最も分が悪そうなのが〝紅一点〟ウインマリリンか。AJC杯では牝馬の優勝は30年前のメジロモントレーまでさかのぼる。過去10年は7頭出走して1頭も馬券になっていない〝牝馬苦戦〟のレースなのだ。ハイ、ここで学習能力のある懸命な競馬ファンの皆様、冒頭にも記した先週の日経新春杯を思い出しましょう。ボクが蹴ったミスマンマミーアが2着、と。ここもデータをぶち破る可能性は十分ある。鞍上は関東リーディングに輝いたホープ、横山武。前走エリ女は惜しい4着…彼女が3着に入ってりゃ、もっと好配当だったのにィ、その借りを今回は返して欲しい、と欲深なボクであった。〝牝馬の時代〟は継続中、ということも肝に銘じたい。
映画馬券的にも、ウインマリリンはマリリン・モンローから、とは以前も記したが、新味を出すため、2月公開予定の映画から〝新しいマリリン〟を紹介したい。フランス製ラブ・ファンタジー『マーメイド・イン・パリ』でパリに現れた美女人魚を演じるヒロインの名がマリリン・リマ嬢だ。大粒の瞳、ホットな唇、なによりドパツキンでたまりません。現実はコロナ禍で大変…しばし非現実ゾーンで夢を見たい、と思っている人にドンピシャリ。〝人魚観音様〟を拝めば馬券的にも御利益がありそう、と勝手に思い込むことにした。信じる者は救われる? それとも騙される?
結論は、初志貫徹で前記4頭①④⑨⑮ボックスの馬連、3連複。1、2番人気決着ではガミの恐れもあるので、やや強弱を付けて勝負!
秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。
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