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JRA重賞『朝日杯フューチュリティステークス』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

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先週の阪神JFは〝荒れろ〟の願いも空しく、馬連は1、2番人気の決着で〝荒れず〟。ルメール、デムーロでお手々つないでGⅠ久々の〝デム・ルメ馬券〟と思ったら、その前に吉田隼ソダシがいやんの。先週『はやぶさ帰還』が報道されたから時事ネタ馬券なら〝隼の馬〟で固いのだろうが、〝宇宙オンチ〟のボクはアウト・オブ・眼中(死語)。結果、あのザマだ。それはともかく、先週の予想でソダシ嬢を〝粗出汁〟呼ばわりしたことをまずは陳謝したい。

馬券は辛うじて馬連押さえが当たったが、低配当では〝大ガミ興行〟。そこで沈思黙考、方向転換する。これでダートGⅠ(チャンピオンズカップ)を除くと、秋冬の芝GⅠ戦線は〝1番人気無双〟の継続中である。で、今週。当初の本命は約1カ月半前から決めていた京王杯2歳S勝ちのルメール騎乗モントライゼだゼ…だったが、デイリー杯勝ちで1番人気濃厚のディープインパクト産駒、福永レッドベルオーブは相当強そうだ。過去3戦すべてマイルを使い、勝った2回はともにレコード。特に前走のデイリー杯は圧巻だった。一方、モントの唯一最大の懸念材料は千六経験がないこと。でもダイワメジャー産駒だし、心配ないと思いたい。あとは〝ルメール・マジック〟頼みと、少し心もとないけどね。

「12月は荒れる!」と息巻いたものの、先週のレースを映画の仕事そっちのけで(おいおい)大分析したところ、恥も外聞もなく軌道修正に至った。「12月も1番人気は消せない!」(どの口が言うかね)。いいじゃん。政府だって、あれだけ見直しを拒んでいたGoToトラベルを自粛しちゃうんだから、と居直る自分が恥ずかしいが、「荒れるとしたらヒモ」と付け加えたい。

秋のマイブーム“ルメ・福”馬券炸裂を期待!

ここで恒例の映画馬名馬だが、出走馬にそのものズバリはいない(バニシングポイントが出ていればズバリだったのに、次週のホープフルSに回ってしまった)。ロードマックスがマッドマックスなら良かったのに…あっ、昔すでにいたか(笑)。こうなれば、苦しいときの父親頼み。モーリスやディープインパクトはもう取り上げたので、スーパーホープの父キズナでどうだ(バスラットレオンも父キズナだが)。〝絆〟という言葉は、2011年の東日本大震災以降、盛んに使われたが、それより遥か前、邦画に『絆-きずな-』(98年)という映画があった。役所広司と渡辺謙の豪華共演で、監督は根岸吉太郎。人の絆と運命のアヤを描く哀しき犯罪ドラマだった。〝絆〟の仔が〝超希望〟とは、少々安易なネーミングだが、デイリー杯でレッドにコンマ2秒差ならヒモに入れる価値はありそう。

ショックアクション、ドゥラモンドは間隔空き過ぎ、ステラヴェローチェは先週のインフィナイトの二の舞い(道悪で勝って来たが、良ならもっと、と期待されて惨敗)と軽視したい。ところで、連載開始以来の馬券収支はまだプラスだが、今週当てないと多分儲けがゼロ近くなり、有馬記念はマイナスへの崖っぷちとなりそう。

結論は、ディープインパクト産駒の⑧レッドベルオーブとダイワメジャー産駒の⑭モントライゼ。この2頭本命で、秋のマイブーム〝ルメ・福〟馬券が今週も炸裂するぞ、と〝捕らぬ狸の皮算用〟である。

馬連を超厚目に、三連複とも各々、相手は⑩アスコルターレ、⑯スーパーホープ、⑫ジュンブルースカイ、⑥ブルースピリット、⑬ホウオウアマゾン、⑮ロードマックスまで。有馬の軍資金をここで稼ぎたい!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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