本来は札幌で行われているレースだが、今年はオリンピックによる変則日程のため函館で開催。中山牝馬SやマーメイドSなど、牝馬限定のGⅢは荒れるのが競馬界の常識。しかしクイーンSは、ハンデ戦ではなく別定戦ということもあって波乱は少なめで、過去10年、10万円以上の3連単配当は2回だけ。少頭数となることも珍しくなく、極端な穴狙いはリスキーかもしれない。
★軸馬=マジックキャッスル
前走のヴィクトリアマイルは3着と、秋華賞以来となるGⅠでの馬券圏内を記録したマジックキャッスル。他にも重賞で何度も好走しており、今回のメンバーでは実績上位の存在と言っていい。2走前の阪神牝馬Sで、上がり32秒4をマークしているように、理想は軽い馬場。それだけに初参戦となる北海道の洋芝はポイントになってきそうだが、中山や京都の稍重で④②着と、パワーを要する馬場もこなしており、極端な道悪にでもならない限り力は出せるだろう。騎乗予定の戸崎騎手とも【2・2・1・0】と、相性は抜群。
★相手=フェアリーポルカ
昨春は、中山牝馬Sと福島牝馬Sを連勝したフェアリーポルカ。それらも含めて、芝の牝馬限定GⅢでは【2・1・2・2】と安定度は高い。過去4勝のうち3勝は、芝1800メートルで記録しており、距離も合う。ここ2走は、新たな一面を求めてダートの地方交流戦を走って④④着だが、これが嫌われて人気を落とすようなら配当面の妙味も出てくる。
★相手=ドナアトラエンテ
ジェンティルドンナの全妹という血統で、デビュー前から評判になっていたドナアトラエンテ。キャリア11戦すべてで1番人気に支持されていることからも、それが感じられる。GⅠ7勝の姉には、まだまだ及ばないものの、この馬も着実に成長し、前走の福島牝馬Sでは2着と、重賞制覇まであと少しのところまで上ってきた。前走で初コンビを組んだ川田騎手が、引き続き騎乗するのも心強い。
復調気配のクラヴァシュドールに旨味!
★相手=シゲルピンクダイヤ
2歳秋の新馬戦以来、勝ち星からは遠ざかっているシゲルピンクダイヤだが、桜花賞2着や秋華賞3着と世代トップクラスの素質は示していた。詰めの甘さはあるものの、位置取りは自在性が出てきており、どんな展開にも対応できる。今回のメンバーを考えても、上位争いに加わる可能性は高そうだ。
★相手=テルツェット
4連勝でダービー卿CTを制し、続く前走ヴィクトリアマイルでも3番人気の支持を集めたテルツェットだったが、パドックでのイレ込みもあり力を出し切れず14着。高速馬場のハイペースに戸惑う感じも見受けられた。ただ、今回は相手が大幅に楽になる。前走のように何もできずゴールを迎えることはないだろう。ダービー卿CTで2着だったカテドラルが、中京記念でも2着に来ているように、この馬もローカルのGⅢなら勝ち負けになる。
★相手=クラヴァシュドール
GⅠでの好走もあったが、3歳春以降はスランプ気味だったクラヴァシュドール。しかし、前走の米子S3着で久々の馬券圏内。北海道の洋芝は初めてだが、現状は時計のかかる馬場のほうが合っていそう。復調なった今なら、重賞でも上位食い込みがあるか。
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