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JRA重賞『七夕賞』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA

ついに恐れていたことが現実になった。

別にコロナのことではない。私の当コラムの収支決算のことである。先週のラジオNIKKEI賞で、2着ワールドリバイバルも3着のノースブリッジも買っていないのだからお話にならない。これで徳俵をあっさり割って、ついにマイナスゾーンへ転落の憂き目に。宣誓:一からやり直させて頂きます。ちなみに、緊急事態宣言下で〝電子馬券〟を間借りしていた馬友は、勝ち馬のヴァイスメテオールから買って、馬連万馬券を的中、4着のタイソウが3着なら3連複も取れてた、とタイソウなことを言っていたが…。

ところで、いつからこの欄で的中していないのか、と振り返ってみると、大的中でウハウハになったダービー以来、ボウズ、スカ、ハズレの5連敗。約1か月はチト長いなあ。いやあ、阪神もゲーム差の貯金があんなにあったのに、あっと言う間に目減りし、ギリギリ踏ん張っている状況。一旦転がり落ちると早いね、と同病相憐れみたくなる。パのオリックスも今が正念場のようだ。で、カラ元気でも出さないよりマシ。元を正せばハダカじゃないか、と自分を鼓舞して、元気に七夕賞にチャレンジ。短冊の願いは「もうガミでもいいから当たって(笑い)!」である。

週中、暇に飽かせて、マジメに七夕賞のデータから紐解いてみた。フンドシを締め直さないとね。昔とはだいぶ傾向が違ってきているようだ。昭和や平成前期の頃は、一番人気馬が26連敗もしたことで〝鬼門レース〟として有名だったが、最近の10年では2勝している。昔は先行馬が断然だったのに、今は中・後位差しが主流である。そして昔はタイトルに因んでなのか、7枠がやたら強かった時代もあったが、今はそんなに極端じゃない。

“映画馬券”はズバリのスカーフェイス

わが切実なる願いを託すのは、酒井騎手の⑯ヴァンケドミンゴ、内田騎手の⑨クレッシェンドラヴ。偶然だが、両方とも馬名に〝ヴ〟が入る。持ち馬に〝ヴ〟を必ず入れるようになった大魔神・佐々木主浩オーナーみたいにゲンを担いでみよう。普通に考えれば、福島は鬼(6戦4勝、残り2回も2、3着)のヴァンケ、一昨年のこのレース2着、昨年1着のクレッシェンドの出番だろう。そう簡単に収まらないのが、夏の重賞の常だが…。相手は吉田隼騎手の⑩クラージュゲリエ、岩田康騎手の⑥ショウナンバルディ、戸崎騎手の④トーラスジェミニ、①岩田望騎手のマウントゴールドへ、騎手の魅力も含めて買いたい。6頭ボックスじゃあ多すぎるので、初志貫徹で酒井、内田からとしよう。

〝映画馬券〟は、⑪スカーフェイス。そのものズバリ、ブライアン・デ・パルマ監督の『スカーフェイス』(83年)というけっこう有名な作品があるではないか。アル・パチーノがバリバリ武闘派のギャング王を前のめりに熱演し、銃弾とバイオレンスの暴風が吹きすさぶ世界で仁王立ちになるサマが凄かった。格上挑戦だし、軸には出来ないが、3連複のヒモには買っておきたい。

というわけで、七夕賞の買い目は⑨⑯本線、⑨から①④⑥⑩、⑯から①④⑥⑩の馬連。3連複⑨⑯2頭軸で①④⑥⑩に⑪も加えよう。

それにしても、またまたまたかよ、と四度目の緊急事態宣言でも、オリンピックは基本無観客でも強行…って意味が分からない。JRAは来週からまた東京では現金馬券は売らないのだろうか? 私の場合、例えば、野毛にある横浜場外まで行けというのか(久々だから行ってもいいけど…)。わざわざ県境を跨がせるほうがいかがなものか? 今の形を続行で何が問題なのか? と思うけど…。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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