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事故物件としか思えない怪奇な現象~原田龍二の『不思議な世界』

原田龍二 
原田龍二 (C)週刊実話Web 

番組の企画で、とあるお笑い芸人さんの家を訪れる機会がありました。彼の家では、過去に何度も不思議な現象が起きているとのこと。座敷わらしの仕業かもしれない…ということで、僕に出動命令がくだりました。

どんな現象が起きるのか当人から聞いたところ、4~5歳になる娘さんが2階のリビングで「おじさんがいる」と言うのだそうです。その時点で、「おじさんならば座敷〝わらし〟ではないのでは…」と思いましたが(笑)。さらに、見知らぬ人が家に来ても全く吠えないペットの柴犬が、夜中に突然吠え始める。それも「おじさんがいる」と娘さんが指す方向に向かって、吠えるのだとか。

電化製品のスイッチが急に入ったり消えたり、またリビングで撮影した動画をYouTubeにアップしたら、〝背後の窓ガラスに人影が映っていますが、これは何ですか?〟というコメントが視聴者からたくさん寄せられたこともあったと聞きました。

そのいわくつきの部屋に、僕は一泊することに。ご家族はホテルに泊まっていただき、家にいるのは僕と芸人さんだけです。案の定、夜中に柴犬が吠え始めました。日中、カメラをセッティングしたスタッフや僕がお邪魔した時に、吠えてもよさそうなものなのに。芸人さんは、この段階でもうビビっています。

近所には大きなお社が…

続いて1階から、洗濯機が作動する音が聞こえてきました。思わず顔を見合わせる、僕と芸人さん。「勘弁してくださいよ…」と意気消沈する彼に、「ちょっと下へ行ってみましょう」と声をかけました。スタッフから渡されたビデオカメラを回しながら階段を降りてみたところ、洗濯機のスイッチが入っていたのです。その上、我々がいたリビングのエアコンも、急に動き出しました。「タイマー、かけました?」と彼に聞くと、「いえ、かけていません」という返事が。僕が見た限りの判断ですが、あの家は事故物件ですね…。

家自体は新築のようですが、近所に大きなお社がありました。その影響かは分かりませんが、個人的に気になったのはそれくらいです。娘さんにはおじさんに見えるけれど、もしかしたら座敷わらしの仕業かもしれませんしね。僕には、姿は特に見えませんでした。

撮影後も「勘弁してほしい…」とつぶやいていた彼は、その後お祓いをしたり、神社へお参りに行ったりしているそうです。こういう時に清めようとして盛り塩をする人もいますが、「食べものを床に置く行為は、やらないほうがいい」と言う方もいらっしゃいます。どちらが正しいのか、僕には分かりません。

世の中ってこういうこと、意外と多いですよね。情報番組で「体にいいんです」と勧められていたものが、実はよくなかったり。僕が自分の目で見たものしか信じないのは、これが理由です。「頑固だね」と言われても、それが一番の近道だと思っています。

原田龍二
1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。

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