第2の『シェンムー』になるのか──『龍が如く』生みの親・名越スタジオ、新作が「70億円の壁」と中国資本の撤退に直面

『GANG OF DRAGON』

『龍が如く』シリーズの生みの親として知られ、日本のゲーム文化を象徴するクリエイターのひとりである名越稔洋氏。その名越氏が率いる名越スタジオが、いま重大な岐路に立たされている。

筆頭株主である中国ゲーム大手・NetEaseが、2026年5月をもって資金提供を終了する見通しとなったのだ。開発中の新作『GANG OF DRAGON』に期待を寄せていたファンにとって、突然の知らせは衝撃だった。

そして何より重くのしかかるのが、完成に必要とされる追加資金「70億円」という現実である。

独立という理想と、現実の重さ

名越氏がセガを離れた際、ファンの間には期待と不安が入り混じっていた。長年手がけてきた人気シリーズを離れ、ゼロから新しい世界を作る。その決断は、安定した地位を捨ててでもクリエイターとしての衝動に従うという覚悟の表れだった。

NetEaseという巨大資本からの支援は、その夢を実現するための大きな追い風に見えた。潤沢な資金があれば、日本の大企業の制約に縛られず、自由な発想で作品を作れる。そう信じられていた。しかし、現実は想像以上に厳しかった。

支援終了の背景──変わりゆく中国ゲーム企業の投資戦略

今回の支援終了の背景には、NetEase側の投資戦略の見直しがあるとみられている。中国国内のゲーム規制や経済環境の変化により、同国のゲーム企業はより収益性の高いプロジェクトへ集中する傾向を強めている。

2024年には東京の桜花スタジオが閉鎖されており、今回の決定はその延長線上にあると見る向きも多い。さらに、自国発の大型ヒット作が続いたことで、中国企業は「日本のスタジオに依存しなくてもよい」という判断を強めているという分析もある。

かつて積極的だった日本スタジオへの投資姿勢は影を潜め、支援の優先順位が大きく変わった。その影響が、名越スタジオにも及んだ形だ。

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