【犯罪白書】被害総額3000億円超! トクリュウ暗躍詐欺が激増し、AIを駆使した詐欺が本格化か

高齢者が被害に遭うケースも多い

SNSや電話などを使った組織的な詐欺が拡大を続けている。

警察庁の「令和7(2025)年の犯罪情勢」で、特殊詐欺及びSNSを使った投資・ロマンス詐欺の’25年1年間の被害が前年から大幅に増え3241億円(暫定値)に達し、過去最悪となったことが明らかになった。

特に警察官を騙ったニセ警察詐欺の被害が顕著で、985億円にも上っている。警察当局は、極めて深刻な事態と捉えて、海外当局と連携しながら、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)の摘発などに全力を挙げている。

警察庁の「犯罪情勢」によると、’25年の刑法犯は77万4142件(前年比+3万6463件、4.9%増)となった。人口1000人当たりでは年間6.3件の犯罪が発生している計算になる。

これに対し、刑法犯の検挙件数は30万1055件(前年比+1万3782件、4.8%増)、検挙人員は20万663人(同+8837人、4.6%増)で、検挙率は38.9%となっている。罪種別では、最も増加が目立つのが詐欺、横領、汚職などの知能犯で前年比25.0%増の7万7473件。このうち9割以上が詐欺(7万2532件、前年比26.5%増)だった。

’25年の特殊詐欺とSNS投資・ロマンス詐欺を合わせた被害は前年比1.6倍の3241億円(暫定値)と過去最悪となった前年を大きく上回った。

そもそも、特殊詐欺の定義は、「犯人が警察官、公共機関の職員、親族などを名乗って電話やメール、SNS、ハガキなどで連絡し、ATMやインターネットバンキングなどに現金を振り込ませたり、手渡しで現金を受け取ったりする詐欺」だが、その態様は多岐にわたる。

親族や警察官、弁護士などを装い事件・事故の示談金などの名目で金を騙し取る「オレオレ詐欺」のほか、有料サイトの未払い料金の請求を装う「架空料金請求詐欺」、医療費や税金、保険料などの還付金があるとする「還付金詐欺」、架空の融資保証金を請求する「融資保証金詐欺」などがあり、手口は年々巧妙化している。

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