江本孟紀「ベンチがアホやから!」発言の真相 阪神タイガース番記者がベンチ裏事件簿の取材メモを初公開

江本孟紀 (C)週刊実話Web
【阪神球団創設90周年ベンチ裏事件簿】第一弾
阪神球団創設90周年。プロ野球界で長らく巨人と人気を二分してきた“西の雄”だ。その阪神の番記者として陰に陽に取材してきたのが元スポーツニッポンの吉見健明氏。トップ屋記者として活躍した同氏が、知られざる阪神ベンチ裏事件簿の“取材メモ”を初公開する。

江本孟紀「ベンチがアホ!」事件の真相

日本プロ野球界を代表する人気球団・阪神タイガース。3月15・16日に開催されたメジャーとのプレシーズン戦ではワールドシリーズ王者のロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・カブスに連勝し、「阪神世界一!」がトレンド入りするなど、その勢いは世界に向けて発信された。

そんな阪神は今年で球団創設90周年を迎える。日本プロ野球を牽引してきた阪神の歴史は、そのまま日本プロ野球の歴史になると言ってもいいだろう。

筆者はスポーツ新聞のプロ野球担当記者として長年にわたって阪神を取材してきた。

筆者が所属していた大阪スポニチの紙面をスクープで飾ったことも数知れないのだが、その一方であえて紙面に書かずに封印した情報も少なくない。

ウラが取り切れず泣く泣く掲載を見送ったネタもあれば、情報源との約束を守るためデスクにすら報告しなかったネタもある。

本稿では間もなく傘寿を迎える老記者の遺言代わりに、そんな阪神90年の歴史の中で筆者が取材してきた事件の真相を余すところなく書き残すつもりだ。

名選手や名監督、荒くれ者から変わり者の選手まで、さまざまな個性がぶつかり合って阪神という特別な球団の魅力となってきたわけだが、その中でもとりわけ強烈な印象を残したのが1970年代にエースとして活躍した江本孟紀だ。

そう、「ベンチがアホ!」事件を起こしたあの男である。