「石破幹事長」で動きを牽制か 岸田首相“続投”をかけた人事を発動へ

岸田文雄(C)週刊実話Web

6月18日の夜、東京・虎ノ門のホテルオークラ内の日本料理店『山里』で、岸田文雄首相は麻生太郎・自民党副総裁に頭を下げた。

「やらなければならないことが山積している。引き続きご支援をお願いしたい」

麻生氏は、裏金事件への対応をめぐって独断専行する首相への苛立ちを強めていた。

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「6月に入ると、首相が政治資金パーティー券購入者の公表基準を『5万円超』に引き下げたことで、その溝は決定的となっていました」(政治部記者)

6月23日の国会会期末までに、政治資金規正法改正の実現を目指した首相が、「公明党と日本維新の会との修正合意に応じるしかなかった」(首相周辺)ことが原因だが、麻生氏との対立は深刻なものになっていたのだ。

「麻生氏に見捨てられることは、今後の政権運営が困難になることを意味する。そこで首相は、再三にわたって関係の修復を意図した会食を麻生氏に打診していたのです」(同)

『山里』は、イタリアサミットから帰国中の政府専用機の中からも直接連絡を入れ、ようやく実現にこぎ着けた会食だったという。

だが、麻生氏の反応は冷淡なものだった。

岸田首相に近い政府関係者が話す。

「首相は、麻生氏の支持が9月の総裁選出馬に不可欠だと考えている。支持の確約さえもらえれば、“次の一手”を持ちかけるつもりだったが、残念ながら話はそこまでに至らなかった」