JRA重賞『皐月賞』（GⅠ）映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想！

先週の桜花賞、5連敗は一応阻止したものの、馬連のみ。多少厚目に買っていたとはいえトリガミであり、実質負けたようなもの。ソダシはレコード勝ちが示すようにやはり強かった。サトノレイナスも負けてなお強し。できれば、ファインルージュでなく、アカイトリノムスメが3着に来ていれば…と、ついレバタラを口にしてしまうね。でも、ソダシが2番人気に落ちるとは正直思わなかったなあ。結果、〝断然人気勝てない症候群〟にハマらなかった〝程よい人気〟が幸いしたのか？　この分だとソダシはオークスでも〝断然人気〟にならないかも。今度こそ負ける？　と思わせて勝ち続け、昨年のデアリングダクトと同じ無敗の3冠馬になったりしたらちょっとスゴい。

で、今週の皐月賞も、断然人気はいなさそう。エフフォーリアは無敗馬だが、そんなに被らないだろうし、ダノンザキッドは今回出走馬唯一のGⅠ馬で川田人気もあろうが、多分、両馬とも3倍台の〝2強〟という感じか。3、4番人気を分け合いそうなのは、実は現在、重賞13連敗を喫しているとはいえ、根強い人気のルメール騎乗のアドマイヤハダルと、ボクの狙い一番手のヴィクティファルスか。ヴィクティは何と言っても、共同通信杯で7番人気の2着に入り、馬連80倍余、3連複万馬券の僥倖をもたらしてくれた〝恩馬〟だけに、当然中心視したい。あの時の鞍上が〝マイブーム〟の松山だった。スプリングSを快勝時は池添騎乗で、この本番にも継続騎乗している。無論、池添も〝GⅠ仕事人〟だけに鞍上弱化とはならない。心配ご無用！　むしろ弟・池添学厩舎の馬だけに、〝騎手＆厩舎の兄弟でGⅠ制覇〟への期待が大きい。

さて、前記の松山騎手は無念の騎乗停止中。今週、ゴルフで松山英樹がマスターズを制覇しただけに、騎乗停止なかりせば、〝ゴルフは松山、競馬も松山〟という見出しが躍ったかもしれないのに残念だ。競馬の松山君は来週から復帰かと思ったら、しばし日本とオサラバして香港遠征…帰国は28日とか。すっかり肩透かしを食らったが、復帰祝いの馬券は気合いを入れて買うつもり。ところでマスターズ制覇の象徴はグリーンジャケットだけに、それにちなんでの〝時事ネタ買い〟で緑6枠には何が入るか注目したら、ディープモンスターとワールドリバイバル。グリーン激走はあるのか？

共同通信杯1、2着の逆転が理想的

映画馬券でいえば、そのものズバリはいない。その6枠ディープモンスターから無理やり映画の〝モンスター〟につなげる程度か。邦洋ともにあり、まず洋画の『モンスター』（03年）は、実在の女性連続殺人犯に、ご贔屓パツキン美人女優シャーリーズ・セロンが体重を大幅増量し、これがあのシャーリーズか、と思わせるほどの狂気の熱演をし、見事アカデミー主演女優賞に輝いた傑作だ。ボクなんか、映画が終わって体重が元に戻らなかったらドースル？　と余計な心配をしたほど。邦画の『モンスター』（13年）は、高岡早紀主演で、醜い容姿の女性が整形を繰り返し、恋い焦がれている男に近づくという異形のラブストーリーだった。これらの作品の主演女優には思い入れもあるが、今回のディープモンスターには申し訳ないが印は回さない。すみれS経由というのがピンと来ないからだ。

結論としては、軸筆頭を⑤ヴィクティファルス、2番手軸を⑦エフフォーリア。早い話が、共同通信杯の2、1着馬である。ちなみに桜花賞は阪神JFのワンツーがそのままだったが、今回は共同通信杯1、2着の逆転が理想的。これで共同通信杯3着馬シャフリヤールが出走していれば、ワンツースリーをキメたかも知れない？　馬連はこの2頭⑤⑦をまず厚目にヴィクティの単も。ヒモは両馬から①アドマイヤハダル、⑬タイトルホルダー、⑧ダノンザキッド、⑨ラーゴム、⑯レッドベルオーブまで。⑤～①⑧⑨⑬⑯、⑦～①⑧⑨⑬⑯。3連複はヴィクティから⑤～①⑦⑧⑨⑬⑯へ、⑦絡みは厚目に！　昨秋以来、依然としてプラスをキープだが、ここらでバッチリ当てて、春のGⅠ戦線を〝余裕〟で闘いたい！

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年　パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』（キネマ旬報社）など。