
GⅠに昇格して今回が5回目。過去4回のうち、波乱と言えるのは9番人気のアルアインが勝ち、3連単は9万馬券だった2019年のみ。あとの3回は、すべて2万円台以下と堅めの決着だった。また、1、2番人気がそれぞれ3回ずつ馬券に絡んでおり、その傾向に従えば、上位人気2頭から軸馬を選び、馬券を組み立てるのがよさそうだ。
★軸馬=コントレイル
昨年、史上3頭目となる無敗の三冠を達成したコントレイル。次走のジャパンCでは2着も、この馬がまだ3歳で成長途上だったのに対し、勝ったアーモンドアイは5歳で、まさに完熟状態。あの一戦で評価を下げる必要はない。2歳9月のデビュー戦と、菊花賞時の馬体重がまったく同じだったが、今回の4カ月の休養で背丈が伸びるなど馬体の成長があったことを陣営も認めており、おそらくプラス体重で出てくるだろう。ここまでのパフォーマンスから、2000メートル前後がベター。適距離で、パワーアップした走りを見せてくれるに違いない。
★相手=サリオス
皐月賞、ダービーはコントレイルの後塵を拝したサリオスだったが、古馬相手の毎日王冠を楽勝するなど、地力はここに入っても遜色ない。前走のマイルCSは、17番枠から出負けして、道中も外を回らされてしまい、直線で追い上げるも5着。前が残る流れも向かなかった。ただ、あれだけ噛み合わない中でも0秒4差まで詰め寄ったあたり、この馬の能力を再確認できた一戦だったのではないか。2000メートルの皐月賞ではコントレイルと半馬身差だった。ここはリベンジのチャンスだ。
2000メートルGⅠで好走歴があるペルシアンナイト
★相手=グランアレグリア
ここまで【7・1・1・1】で、唯一の着外はNHKマイルCの5着(4位入線も降着)と、圧倒的な成績を誇るグランアレグリア。懸念はマイルまでしか経験がないことだが、昨年の安田記念やマイルCSの勝ちっぷりから、あと400メートルもこなしてくれそうな雰囲気はある。この馬とのコンビで6勝を挙げているルメール騎手の手腕にも期待したい。
★相手=ペルシアンナイト
GⅠタイトルは17年のマイルCSのみだが、2000メートルでも皐月賞や大阪杯2着などの好走歴があるペルシアンナイト。5歳以降、安定感は薄れているものの、2走前の有馬記念でも勝ち馬から0秒7差の7着と善戦しており、大きな能力ダウンは感じられない。前走の金鯱賞8着は、実績のない休み明け。ひと叩きして調子が上向けば、上位食い込みがあっても…。
★相手=レイパパレ
ここまで5戦5勝と快進撃を続けているレイパパレ。条件戦から連勝を積み上げ、前走のチャレンジCでは、初の2000メートルも克服して重賞制覇まで成し遂げた。ただ、これまでとは相手が大きく異なるのも事実。まさに試金石の一戦となる。
★相手=ブラヴァス
2000メートルでは新潟記念を勝ち、七夕賞やチャレンジC2着などの実績があるブラヴァス。母のヴィルシーナは、早くから活躍していた馬だが、5歳春に二度目のヴィクトリアマイルを勝ち、宝塚記念3着など、もうひと伸びがあった。2戦連続凡走がなく、金鯱賞10着後の今回はむしろ狙い目。初のGⅠ参戦で、勝つのはともかく、馬券圏内なら可能性十分。
あわせて読みたい
- [New] 『夕暮の緑の光 野呂邦暢随筆選』(みすず書房:岡崎武志編 本体価格2800円)~本好きのリビドー/悦楽の1冊
- [New] 『冷酷 座間9人殺害事件』著者:小野一光~話題の1冊☆著者インタビュー
- [New] 『病気の日本近代史 幕末からコロナ禍まで』(小学館/税込1320円)~本好きのリビドー/昇天の1冊
- [人気] 『あの夏の正解』著者:早見和真~話題の1冊☆著者インタビュー
- [人気] 『エースの銀言』著者:斉藤和巳~話題の1冊☆著者インタビュー
- [話題] 『暗殺の幕末維新史 桜田門外の変から大久保利通暗殺まで』(中公新書/820円+税)~本好きのリビドー/昇天の1冊
- [話題] 『日本史に学ぶ成功者たちの勉強法』(クロスメディア・パブリッシング発行:インプレス発売/1380円+税)~本好きのリビドー/昇天の1冊