『痛みの悩み相談室』~疲労性・姿勢性腰痛とは?(監修/井尻慎一郎先生)

人間の体重の6割は上半身にあるので、それを支える腰椎と筋肉の負担は相当なものです。寝ていない限り、立っていても座っていても腰の筋肉が上半身を常に支え続けなければならないのです。そして、長時間歩いたり、繰り返し同じ作業をしたあとに起こる筋肉の疲れや炎症による腰痛は「疲労性腰痛」といいます。また、同じ姿勢を続けたことで生じる筋肉の血行不良などが原因の腰痛を「姿勢性腰痛」といいます。座っていると楽なように思いますが、パソコンを相手に長時間同じ姿勢で座っていたり、長時間運転をすると腰の筋肉がこわばり、血行が悪くなります。「疲労性腰痛」と「姿勢性腰痛」は、どちらも「だるい」「張った感じ」のような鈍痛が特徴的で、両方とも最近認知され始めた病名といえます。