鈴木誠也、巨人に電撃移籍か 解雇危機報道で囁かれる水面下交渉

シカゴ・カブスのインスタグラムより
シカゴ・カブスの鈴木誠也外野手が、いよいよ日本球界へ帰還―。そんな衝撃情報が、球界を駆け巡っている。

今季の鈴木は序盤から打撃が爆発し、シーズン前半戦だけで自己最多を更新する25本塁打、77打点を記録。

一時は大谷翔平にも迫る勢いで、ナ・リーグHR王争いにも参戦し、大谷、松井秀喜に並ぶ日本人メジャーリーガー30本塁打は確実かと思われた。

しかし、後半戦は大スランプに陥り、シーズン終了も見えてきた9月16日時点でのHR数は27本。後半戦は2本しか数字を伸ばせず、深刻なスランプに陥っている。

これを受け、地元メディア『カビーズ・クリブ』は「スランプに陥ることが多すぎる」「本塁打数や打点を除けば、キャリア最悪のシーズンとなるかもしれない」「カブスは来季終了後、彼との決別をためらわないだろう」などと辛辣に指摘した。

鈴木のポジションは外野だが、守備難でDHになることも多く、打撃が評価されなければ生き残りは厳しい。指摘通り、このままではメジャーに居続けることは難しい状況だろう。

一方で、この状況を千載一遇のチャンスと捉えているのが巨人だ。

今季の巨人は主砲・岡本和真の故障もあり、貧打に苦しんでいる。とりわけ外野陣の層の薄さは深刻で、安定しているのはトレイ・キャベッジのみといっていい。

しかし、岡本はオフに海外FA権行使によるメジャー挑戦が既定路線とされており、HRが期待できる外野手の鈴木は、チームにとって理想的な存在。球団の豊富な資金力も、この獲得を後押しするだろう。

さらに、ルール変更も追い風だ。鈴木は来季32歳と年齢的な衰えが見え始めるが、NPBは2027年シーズンからDH制の導入が始まり、外野守備に難があれば打撃に専念できる環境が整う。長期的な戦力としても、十分に計算できる。

ここまで挙げたのは球団側の事情だが、鈴木にとっても巨人は数々の利点がある。

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鍵を握るカープ時代の先輩・丸佳浩

「環境面での後押しは大きいでしょう。鈴木と妻の畠山愛理は東京出身。東京ドームとの相性も抜群で、日本時代に放った182本塁打のうち、21本はビジターの東京ドームで打っています」(元広島メディア記者)

本人も今年3月、東京ドームでのカブス開幕カードにあたり、記者会見で「東京ドームは特別な球場」と語っている。

鈴木によると、野球を始めたきっかけは2004年。当時9歳だった鈴木少年は、東京ドームでのメジャー開幕シリーズで、ニューヨーク・ヤンキース松井秀喜の本塁打を現地観戦し、野球の道へ進んだという。

そして何より鍵を握るのが、広島時代の先輩だった丸佳浩の存在だ。

「鈴木はカープ時代から丸を慕っており、渡米後も度々イベントをやるほど親交が深い。2023年オフには、丸のことを『神です』『本当にすごいと思ってますし、他の選手たちも“化け物”と言っています』と語りました」(スポーツ紙記者)

憧れの松井と、神である丸。2人が合わされば、巨人移籍は決定的だ。

「もし丸が『もう一度一緒にプレーしよう』と口説けば、説得力は絶大。『憧れの松井さんと同じユニフォームが着られる』『メジャーでは惜しくも松井さんの記録を越えられなかったけど、巨人で松井さんと同じ4番を背負おう』などと語れば、もうダメ押しです」(同)

すでに情報筋からは「カブスを離れるなら最優先は巨人」「巨人の補強リストのトップは鈴木で、自由契約になり次第獲得に動く」という証言もあるという。

メジャーで燻るスター、貧打に苦しむ巨人、野球を始めるきっかけになった存在、“神”と慕う先輩…。

ここまで条件が揃うことは滅多になく、鈴木の巨人入団は憶測の域を超えて現実味を帯びている。