巨人・阿部監督“続投”白紙撤回危機 連日のブーイングで球団内部に異変

東京ドーム (C)週刊実話Web
「来年、もちろん阿部監督で立て直してもらうということですね」読売巨人軍・山口寿一オーナーが阿部慎之助監督の続投を明言したのは9月17日のこと。

しかし、状況はここへきて急変している。続投の白紙撤回が現実味を帯びているという。

最大の要因はファンの拒絶反応だ。阿部監督はバントの多用や謎の采配から評判が悪く、昨季こそリーグ優勝したものの、手腕には疑問符がついていた。

こうしたフラストレーションは、先日チームが3位へと転落したこともあり、ついに爆発。この土日には、球場で立て続けにブーイングが鳴り響いた。

9月20日の広島戦、7回裏に2024年の巨人ドラフト1位ルーキーの石塚裕惺が、ネクストバッターズサークルで代打の準備に立った。

彼はこれが東京ドーム初出場であり、準備中にもかかわらず球場は歓声に包まれることに。

しかし、直前の打者が出塁すると、阿部監督は石塚を引っ込め、増田大輝を代打に送る。

大物ルーキーの本拠地デビューがなくなり、歓声はため息へ。さらに、増田へのサインは一貫して送りバント、結果はスリーバント失敗で凡退となり、ため息はブーイングへ変わった。

翌日には、バンテリンドームナゴヤでの今季最終戦後、セレモニーで阿部監督へのブーイングと“やめろコール”が発生。この様子は動画で拡散され、現地観戦しなかったファンの目にも入ることとなった。

さらに油を注ぐのが、この日の敗戦投手にもなった田中将大の起用法だ。

田中は日米通算200勝に大手をかけては負ける試合が続いているが、阿部監督は28日ヤクルト戦での田中先発を明言した。

DeNAに2位を明け渡す中、「勝利よりも記録にこだわる」「CS本拠地開催を捨てた」などと猛批判を浴び、巨人ファンの苛立ちはピークに達しているようだ。

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揺らぐ巨人の方針 水面下で後任選びも

「過去を振り返れば、第1次長嶋政権、第1・2次原政権、高橋由伸政権と、巨人は3位だと監督退任するケースが多い。
由伸に至っては、一度続投が決まりながらシーズン終了後に一転して辞任。このままでは阿部監督も危うい」(球界関係者)阿部監督のプロ入団は、長嶋茂雄さんが最後に監督を務めた2001年。最後の“長嶋チルドレン”として、伝統ある巨人の4番、主将、監督と全ての重責を背負ってきた。

その自覚があれば、自ら退く可能性も現実味を帯びているというわけだ。

「長嶋さんは『ファンあってのプロ野球』がモットーとして知られ、常にファン優先に考えてきた。
長嶋さん最後の愛弟子である阿部監督ならば、ファンの反発が強い以上は指揮を執るべきではないと自覚しているはずでは」(スポーツ紙ベテラン記者)

また別の情報筋によると、阿部監督本人だけではなく、球団の方針も揺らぎつつあるという。

「オーナーはああ言ったが、阿部が続投すればファンは荒れる一方。続投を押し切れば反発どころか、ファン離れも避けられない。
由伸監督のように、シーズン後に方針転換となる可能性も十分あります」(読売グループ関係者)

実は、水面下では不測の事態に備え、後任選びも進んでいるという。最右翼は、かねて待望されていたあのレジェンドだ。

「ファンの意識は“ポスト阿部”に向いており、具体的には松井秀喜監督の誕生が待望されています。
フロントもそれを感じ取っており、松井サイドとの交渉も重ねているそうです。
長嶋さんの死後に公言した生前の約束で話題性も抜群ですし、ファンも球団も納得の起用ですよ」(同)

国民栄誉賞のレジェンドが監督になれば、巨人人気の復活は確実だろう。様々な思惑が交錯する中、来季の監督を務めるのは一体誰なのだろうか。