「食べ物を他の物に例えるのは御法度やと思ってた」食レポのパイオニア・彦摩呂が名セリフ誕生秘話を明かす

彦摩呂 (C)週刊実話Web
食レポでの独特なフレーズで人気を博し、テレビ番組に引っ張りだこのタレント・彦摩呂は「グルメレポーター」という言葉がなかった時代から活躍する食レポ界のパイオニアの1人だ。そんな業界の第一人者に、食に対する思いや魅力をたっぷり語ってもらった。

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――彦摩呂さんといえば、やはり食レポですね。

彦摩呂「最近はテレビ局の依頼で、女子アナの皆さんに食レポをレクチャーすることも。料理が来たら、『おいしそう!』と言いながらお皿に手を添える“グルメ天使の羽”、食べる瞬間に口の横で2秒止める“命の2秒”とかね。皆さんには『料理を敬いなさい』と言い聞かせてます(笑)」
彦摩呂 (C)週刊実話Web
――今はグルメ番組が花盛りで、指導する需要もあるんですね。 

彦摩呂「食レポを始めた頃はグルメレポーターという言葉すらなかったし、教えてくれる人もいませんから。自分の感覚でテレビの向こう側の人たちに食べたいと思ってもらおうと、特化したサービス精神でやっていくしかなかったんです。 
例えば編集された映像を見ると、食べたときの画が口の中に入れた後だったんですね。口に入れるパクつきショットは絶対に必要だから、料理から口元にカメラのレンズが来るまで、お箸を口の横で2秒止める。これが“命の2秒”です」 

――ロケに必須の技ですね。 

彦摩呂「あと“暖簾の長持ち”。先に自分がお店に入ったときに、後ろのカメラがワンショットでお店の様子を奥まで映せるように、暖簾の端を持ったままにしておくんです。他に刺身を回して表面に光を反射させる“キラキラ45度”とか、どうやったら料理がおいしく見えるか、そんなんばっかり考えてましたよ」