「いま一番怖いのは首都直下地震」日本列島を襲う“四重苦” 地震、台風、猛暑、新型コロナに日頃の備えを

 
「京都大学の助教が言っていますが、世界中の地震の統計を取っても起きるのは数百回に1回。ほぼ何も起こらない。つまり、念のため気を付けてということのようです」(前出・サイエンスライター)

8月15日に特別な注意の呼びかけは終了。しかし「日頃からの地震への備え」については、引き続き実施を呼びかけている。

この日向灘では約30年周期でM7クラスの地震が発生しており、注意が必要なのだ。しかも、1996年には10月と12月の2度も発生。幸い犠牲者は出なかったが…。 

防災ライターの渡辺実氏が、こう説明する。 

「東日本大震災の後、政府は巨大地震の発生を見逃したくないため、南海トラフ地震の想定震源域を非常に広くしたんです。今回の地震の震源域も以前なら入っていなかった。したがって、以前のデータからすると、今回の地震は日向灘地震として扱われたはずです」

ちなみに、日向灘で起きる地震と南海トラフ地震は別の現象だ。もちろん想定震源域が近いために影響がないわけではないが、日向灘の地震が南海トラフ地震に連動した過去の事例は一つもない。 そもそも、どうして次に起きる地震がM8以上と想定されると警戒で、M7だと注意なのか。

「検討会の平田直会長の会見で、警戒と注意の違いを理解できた人がどれくらいいるのでしょうか。今チームを組んでいるテレビクルーの若いスタッフにそれを説明させたら、できないんですよ。素人の一般国民となると、どれだけ理解できたか怪しいものです」(同)