「2センチ差」の死闘から出遅れ神業まで…天皇賞・秋、21世紀の名勝負5選

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秋のGⅠシリーズの中でも「天皇賞・秋」は、中距離の頂点を決めるレース。スピードだけでなく、瞬発力や持久力を兼ね備えた絶対能力の高さが求められる一戦だが、前編では20世紀に競馬ファンを沸かせた名馬を振り返った。後半では21世紀の名勝負を紹介しよう!

【天皇賞・秋の名勝負・前編】を読む

⑥アグネスデジタル(2001年)
クロフネの無念を晴らす強襲! “万能の天才”が魅せた府中の大金星

アグネスデジタル

2001年の天皇賞・秋は、レース前から異様な空気に包まれていた。外国産馬枠の兼ね合いで、大本命と見られていた砂の怪物クロフネが出走を断念せざるを得なくなり、代わりに滑り込んだのがアグネスデジタルだったからだ。

ファンやメディアからはブーイングにも似た声が上がったが、アグネスデジタルと四位洋文騎手は静かに牙を研いでいた。当日は泥んこの重馬場。誰もが、前年の覇王テイエムオペラオーの連覇を確信していた。

しかし、直線では誰もが目を見張る光景が広がった。大外から泥を跳ね上げ、次元の違う末脚で突っ込んできたのはアグネスデジタルだった。テイエムオペラオーを鮮やかに差し切り、場内を唖然とさせる大金星。芝・ダートを問わない“万能の天才”が、己の実力を世界に証明した歴史的ワンシーンだ。

⑦ウオッカVSダイワスカーレット(2008年)
わずか2センチの宿命! ウオッカとダイワスカーレットが演じた「史上最大の死闘」

ウオッカ

2008年の天皇賞・秋は、日本競馬の歴史において「最も美しく、最も激しい」と称される究極の牝馬2強対決となった。

最強のダービー牝馬ウオッカと、難攻不落の歌姫ダイワスカーレット。ライバル2頭の意地が、東京の長い直線で火花を散らした。ダイワスカーレットが猛ペースで逃げ粘るところへ、武豊ウオッカが自慢の豪脚で襲いかかる。ディープスカイを交え、最後は2頭が完全に並んだ状態でゴール板を駆け抜けた。

場内騒然の写真判定。電光掲示板に「写真」の文字が灯ったまま、なんと13分もの時間が流れた。結果はウオッカのハナ差勝ち。その差はわずか「2センチ」。死力を尽くした2頭の激闘タイム1分57秒2は当時のレコード。宿命のライバルだからこそ生み出せた、奇跡の名勝負である。

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