缶チューハイにも飛び火か ビール大手4社のカルテル疑惑、公取委が一斉値上げの経緯を調査

組合が掲げた「公正な競争環境」

強制調査を受けた4社は、いずれも「調査に全面的に協力する」とのコメントを公表した。組合も「業界としても事態を重く受け止めている。引き続き会員各社に対し法令順守の徹底を求めていく」としている。アサヒビールは大阪での宣伝イベントを中止し、組合も11月のイベント開催を見送る方針と報じられた。

皮肉なのは、組合の掲げる姿勢だ。時松会長は8月20日の就任記者会見で、公正な競争環境の整備に継続して取り組む考えを示していた。

「さらにビール離れ」の恐れと信頼回復

10月1日の酒税改正でビールは減税(350ml換算で約9円)、発泡酒や第三のビールは増税され、税率は一本化された。ビール市場の縮小傾向が続くなか、業界は酒税改正を追い風に販売拡大を狙っていた矢先だった。そこに水を差したのが、今回の疑惑だ。

「場合によっては、さらにビール離れが進む恐れすらある。『4社は公取委の調査を待つだけでなく、独自の調査結果を公表して経営陣を刷新し、信頼回復を急ぐべきではないか』と指摘する関係者もいる」(前出・ビール業界に詳しい関係者)。

「やむを得ない値上げ」は、本当に各社の独自判断だったのか。その答えは、公取委が押収した資料の解析で、明らかになっていく。

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