「自分たちは正しい」浜岡原発データ不正…中部電力トップ3人辞任の裏にあった“独自の正当化理論”

浜岡原発

中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)で、原発の耐震設計に関わる地震動のデータを操作する不正が、長期間にわたり繰り返されていたことが明るみに出た。

浜岡原発は南海トラフ地震の想定震源域に立地し、再稼働には高いハードルがある。外部の調査委員会は、早期再稼働を急ぐ空気のなかで、社内の一部に「自分たちは正しいことをしている」という思い込みが広がり、不正が正当化されていったと指摘している――。

225ケース中208ケースで不適切と認定

浜岡原発は東日本大震災の後、政府の要請を受けて運転を停止し、再稼働を目指していた。地震動評価をめぐる不適切な行為は、複数の段階で長期間にわたり行われていた。再稼働が認められるかどうかの焦点は、想定される大地震への備えが十分かどうかだった。

審査では、計算条件を変えた20の地震波から平均に最も近い1波を「代表波」にしていると説明していた。ところが実際には、意図的に代表波を選び、つじつまが合うように残りを決めていた。原子力規制委員会の指摘や基準に合わせ、地震動を小さく評価する結果につながる不適切な行為が繰り返されたとみられている。

外部の特別調査委員会の報告書によると、地震動評価225ケースのうち、少なくとも208ケースで不適切な行為が確認された。残る17ケースは資料が不十分で判断できなかった。

社内からは2019年と2021年に内部通報があったが、いずれも適切に対応されなかった。原子力規制庁は2025年2月に外部からの情報提供を受け、同年5月から事実確認を進めた。

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