小泉&高市人気で自民党の単独過半数回復を画策「解党的出直し」とは名ばかりの“古い自民党”体質

結局“古い自民党”に逆戻りか!?

だが、この構想に異を唱えたのが、他ならぬ小泉氏だ。小泉氏の総裁選選対の中核を担うある若手議員は「小泉氏は『これでは自民党が先祖返りしてしまう』と語り、困惑していた」と話す。

高市氏の後ろには、旧安倍派の裏金議員たちがいるのは論をまたない。加えて、麻生氏と茂木氏が政権の中心に座るとなると、派閥が復権することになりかねない。

そうなった場合、石破首相が危惧したように、2度の国政選挙で否定された「古い自民党」に逆戻りすると、小泉氏は案じているのだ。

「石破首相が退陣表明した7日以降、小泉氏は迷い始めた。自身は総裁選に出馬せずに林芳正官房長官を支援して、もう一度保守中道政権をつくった方がいいのではないかと思い始めたようだ」(若手議員)

小泉氏の迷いを聞いて、高市氏陣営のベテラン議員は「小泉氏が出なければ、1回目の投票で過半数を取れるかもしれない」(ベテラン議員)と、一時「高市首相」への期待を強めた。

小泉氏は石破首相を退陣に導く際に「私が出馬し、路線を引き継ぐ」と伝え、これが決め手になったという。それだけに「出馬見送りはできなかった」と、この若手議員は察する。

だが、小泉氏が出馬しても、自身から離れたところで先祖返りへの思惑が蠢き、国民不在の総裁選になるのは間違いない。

しかも、麻生氏のシナリオ通りに衆院解散へと突き進めば11月中旬まで国会は動かないのだから、政治空白期間は100日を超す。

物価高騰や日米関税合意の具体化など難題は山積しているのに、これほどまでの党利党略を国民は許すのか。日本の政治はどうなっていくのか。

その行方を“シンジロー”とは断言できまい。

「週刊実話」10月2・9日号より