旧ジャニーズ性加害問題 元Jr.男性が訴える「証拠があっても救われない」現実

鈴木氏(仮名) (C)週刊実話Web
旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の性加害問題をめぐり、補償対象外とされた元ジャニーズJr.の鈴木氏(仮名)による訴訟の第1回口頭弁論が6月17日、東京地裁で開かれた。 

争う姿勢を見せたSMILE-UP.側に、鈴木氏は会見で「性被害があったことを認めてほしい」と改めて訴えかけ、「向こうが私とは裁判でしか話を進められないとも言っているので、私は最後まで戦いたいと思っています」としている。 

また、鈴木氏が明かしたところによると、非公開の協議でSMILE-UP.側から「現時点で“確からしさ”のある被害の証明に至っていないため、救済委員会の面談に進ませることはできない」と伝えられたという。 

彼が一貫して主張し、求めているのは、被害者救済委員会との面談である。鈴木氏は不服申し立てから提訴までの8カ月間、何の回答も無く、途中経過の報告や進捗状況の報告もなく、放置され続けていた。

鈴木氏が誠実な対話と救済を信じて起こした提訴は、一体どこへ向かっているのだろうか。 

会見後、鈴木氏に話を聞いた。

「私を放置したことについて、被告(SMILE-UP.)側は答弁書で、『放置はしていない。精査・検討していた』と答えてますが、こんな子供じみた言い訳、到底信用できるものではありません。
『回答します』と確かに言ってから8カ月間、その回答が無し。8カ月という期間は、『精査・検討していた』と主張するにはあまりにも長すぎる。
やはり『放置していた』『被害者が疲れ果てて諦めるのを待っていた』が正しく、『精査・検討していた』は代理人弁護士の詭弁に過ぎません」

鈴木氏による被害申告から返信放置、訴訟までの流れは次の通りだ。