夏井いつき先生『プレバト!!』11年の歴史を回顧「ジュニアさんに『真面目な視点が素晴らしい』と言うとイヤな顔されます(笑)」

夏井いつき (C)週刊実話Web
俳句集団「いつき組」組長を名乗り、俳人として活動する夏井いつきさん。芸能人が作った俳句をズバッと添削するなど、テレビ番組での毒舌ぶりが大人気で、俳句ブームを巻き起こした立役者だ。テレビでの裏話や俳句の魅力など、たっぷり語ってもらった! 

「梅沢さんと言い合いになりますが、浜田さんがうまく進行してくださいます」

──芸能人が水彩画や生け花などに挑戦し、専門家がその才能を査定するバラエティー番組『プレバト!!』(TBS系)。特に俳句が大人気で、長寿コーナーになりましたね。 
夏井「1億2000万人総俳人化計画のために、この30年ずっと俳句の種をまき続けてきました。
『プレバト!!』出演もその一環で、最初はお試しでしたがもう11年経ちました。
皆さん最初は、俳句なんて小難しくて面白くないと考えてたと思うんですよね。
『この句は下手です』ってどんどん削っていったら、最後は季語しか残らなくなる。
そういうことが番組当初では平気であったんですが、俳句に対する上品で格調高いものだという思い込みと、現実とのギャップを皆さん面白がってくださったんじゃないかなと思います」 

夏井いつき (C)週刊実話Web
──夏井先生の辛口コメントも面白いです。
夏井「意味の伝わらない句が下手なのは事実ですから、それを言うことになんの躊躇もありません。
リハーサルも台本もないので梅沢富美男さんと言い合いになったりもしますが、司会の浜田雅功さんがうまくまとめて進行してくださいます」

──視点は皆さん、芸能人ならではですよね。
夏井「よく言われるんですが、そういうものでもないと思うんですね。
番組には芸人さんも多く出られていて、真面目に素直に学んでいる人はやっぱり上手になっていきます。
(千原)ジュニアさんに『あなたの真面目な視点が素晴らしい』と言うと、すごくイヤな顔されますけど(笑)。
芸能人として大成している方は、皆さん真面目で素直にやられてますね」

──夏井先生やそんな出演者のおかげで、俳句がグッと身近になりました。 
夏井「CMに行くときに、ナレーターの銀河万丈さんが『この後、夏井先生の劇的添削!』と、盛り上げてくださるでしょう?
CM中、子供から爺ちゃん婆ちゃんまでご家族皆さんで、空欄に何が入るか議論してくださるそうなんです。
家族3世代、テレビを介して助詞について語り合う日が来るなんて、思ってもみませんでした」