「僕のちっぽけな人生のハイライト」ジャニーズ性加害問題でSMILE-UP.を提訴した男性3人が考える“救済と補償”

鈴木氏「ひとまず終わって安堵」 

鈴木氏(仮名) (C)週刊実話Web
―会見を終えた率直な感想を教えてください。 
鈴木氏「僕のちっぽけな人生のハイライトだと思います。ひとまず終わって安堵しています」 

面談時にはそれぞれ、被害内容や現在の状況などを陳述書にして提出。1990年代、ジャニーズJr.に在籍していた鈴木氏は、オーディションの通知や自分が映っているテレビ番組のビデオなどを資料として用意した。 

しかし、この資料が確認や精査されることはなかった。 

―「補償されないこと」に憤っているのか、「十分な説明を受けていないこと」に憤っているのか、どちらが大きいのでしょうか? 
鈴木氏「私の場合、証拠となる資料の確認さえ怠った態度で、真摯な対応や姿勢はまったく感じられませんし、理由もなく突然打ち切られたことに対する憤りと口惜しさと怒りはあります。 
ですが、敵意をもって戦いを挑むわけではありません。『最後まで話を聞いてください』『証拠や証明を精査してください』、そういった気持ちにあっても、これを伝える手段が裁判しかないということは残念です」 

―弁護士が再度面会に応じて資料を提出し、その上で理由も明らかにして、なんらかの返事をしたら納得するのでしょうか? 
鈴木氏「仮に良い方向へ話が進んだとして、再調査にいたって、証拠や証明をもって挑めるのであれば、それは願ったり叶ったりです。 
ですが、SMILE-UP.が唱える“寄り添った対応”を私たちにしてくれていれば、このような問題にはならなかったでしょう。そのうえで真実を見極めて確たる実効を発揮してもらえるのであれば納得できますし、満足です」 

―鈴木さんにとっての「救済・補償」とは何か? 
鈴木氏「蝕まれた夢見る少年の希望は取り戻すことはできませんが、何も出来なかった子供の自分にしてあげられる最たる埋め合わせこそ、救済と補償ではないでしょうか。 
もっとも多くの時間をともなかった犠牲がありますので十分とは言えませんが、私たちは少しでも取り戻したい、そう願っております」