「僕のちっぽけな人生のハイライト」ジャニーズ性加害問題でSMILE-UP.を提訴した男性3人が考える“救済と補償”

左から鈴木氏(仮名)、堀田美貴男氏、上田和美氏 (C)週刊実話Web
株式会社SMILE-UP.のホームページのトップには、以下の文言が並んでいる。 

《故ジャニー喜多川による性被害にあわれた方に心よりお詫び申し上げます。 
今後当サイトでは被害補償の状況を適宜お知らせしてまいります。 
被害にあわれた方々のお気持ちに寄り添い、迅速かつ適切な被害救済に弊社一丸となって全力を尽くして取り組んでまいります。》 

しかし「被害にあわれた方々のお気持ちに寄り添って」おらず、「被害救済に弊社一丸となって全力を尽くして取り組んで」ないとして、3月6日にSMILE-UP.を訴訟したのが、鈴木氏(仮名)、上田和美氏、堀田美貴男氏の3人だ。 

“被害者という立場”を求めての裁判 

左から上田和美氏、鈴木氏(仮名)、堀田美貴男氏 (C)週刊実話Web
彼らは6日11時ごろ、東京地方裁判所へ訴状と証拠資料を提出した。訴求は地位確認等請求。3人は補償ではなく、“被害者という立場”を求めて民事訴訟を起こしたと会見で語った。

そもそも3人は2月12日に開催された、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」元代表・平本淳也氏による最新刊『ジャニーズ帝国との闘い』(地平社)の刊行トークイベントに登壇。民事訴訟の提起を進めていると話しており、約1カ月後に行動へ移したというわけだ。
『ジャニーズ帝国との闘い』トークイベントの様子 (C)週刊実話Web
SMILE-UP.が発表している補償状況では「補償を行わない旨を連絡したのは218名」とあり、鈴木氏、上田氏、堀田氏は218名の内の3人ということになる。 

3人は弁護士事務所でのヒアリング後に「補償を行わない旨の連絡」を受け、どのような理由から補償の対象外にされたのか見当がつかない状態。そして、鈴木氏は1年6カ月、上田氏も1年6カ月、堀田氏は1年4カ月の間、対話を放置されてきた。 

今回の会見の様子は、NHKやテレビ局、各新聞社などで大々的に報じられた。しかし、日本最大級のポータルサイトにニュースが掲載されると、コメント欄には彼らに対して懐疑的なコメントが並ぶのを確認できる。 

「被害者なのに、なぜ加害者扱いされなければいけないのか」――会見を終えた後の3人に話を聞いた。