「おまえ、地獄で待ってろよ」芸能界引退・中居正広と故ジャニー喜多川氏“2つの性加害問題”の共通点



平本のところへBBCから連絡があったのは、まだコロナ騒動前の2018年のことだった。

「ジャニーのことを語れるのが僕しかいないから、僕のところに来たんです。それで先方の関係者と新宿の喫茶店で会いました」

平本はこれ以前にもBBCとつながりがあり、日本の芸能界や地下アイドル文化の特集番組で、キャスティングを手伝ったりしたことがあった。

「それもあって、以前に関わった番組とは別のスタッフだったけど、BBCにおいては『日本の芸能界のことなら平本に聞け』というふうになっていた。元ジャニーズということから、BBC以外にも海外メディアの取材はよくあった。それでもこのときばかりは、ジャニーの犯罪をテーマにした番組をつくりたいというので、かなりびっくりしたよね」

BBC側は、文春裁判などある程度の資料と情報を整理しながら、このスキャンダルが日本では事件にも犯罪にもなっていない不思議な状況を紹介する意向だという。

いわゆる暴露系とされる書籍や雑誌記事に携わってき平本は、ジャニーズ事務所の幹部社員たちから煙たがられていたが、新旧ジャニーズメンバーたちとの交友関係は、ほかの誰よりも広かった。

独りぼっちで戦い続けてきた中で身に付けた交渉術や、天性の人当たりの良さにより、同期はもちろん、先輩や後輩たちとのネットワークをしっかりキープしていた平本は、ジャニーの所業についても常に新たな情報をつかんでいた。

性被害を公に告白する者はいなくても、いつの時代もジャニーの虐待行為があったことは、しっかりとチェックし、把握していた。