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阪神タイガース“ルーキー4番”佐藤輝明の興味深いデータ

甲子園球場
甲子園球場 (C)週刊実話Web

矢野阪神が5月14日からの2位巨人との東京ドーム3連戦に勝ち越し、この時点でゲーム差を4.5に広げた。この3連戦では、「伝統の一戦」も2000試合目の節目に到達したが、〝新時代〟を感じさせるニューフェイスの活躍も見られた。

「佐藤輝明選手に4番の風格みたいなものが備わってきました。6番を打っていた頃より、今のほうがノビノビしているように感じられます」(スポーツライター・飯山満氏)

佐藤はこの3連戦で、トータル16打数4安打3打点。16日は無安打だったが、巨人バッテリーはかなり厳しい配球に徹していた。ここまで本気にさせたのも、佐藤の成長を認めたからだ。

「背中の張りを訴えて二軍調整中の大山悠輔が戻ってきても、『4番佐藤』を推す声も聞かれます」(在阪記者)

佐藤には興味深いデータもある。雨天翌日の試合は16打数5安打、打率3割1分2厘。今季の成績は2割7分前後だから、「雨天翌日は強い」と言える。

「阪神の雨男といえば、今季二度、通算10試合で雨天中止となった青柳晃洋投手です。『雨柳』と書かれたタオルも球団グッズとして発売されています」(同)

大学時代から慣れ親しんだ三塁でのびのび

雨天翌日、晴れ上がった空に快音を響かせる佐藤も、「新・雨男」と言ってよさそうだ。

「屋外の甲子園を本拠としている阪神にとって、雨天中止は避けられません。球団、球場のスタッフは雨でもギリギリまでグラウンドを整備しますが、中止決定となるケースも多いんです。結果、選手がコンディションを崩し、終盤戦の失速につながってきました」(同)

中止翌日に打つ。佐藤が伝統の一戦の新主役になり、今季中盤戦以降もチームを牽引してくれそうだ。

「矢野監督は佐藤を4番にしたとき、『体験入部みたいなもの』と言っていました。嬉しい誤算でしょう」(ベテラン記者)

早くも中核選手となった背景に、大学時代から慣れ親しんだ三塁のポジションもある。不慣れな外野を守っていた頃より表情が明るく、長打を放って二塁ベースに到達すると、ガッツポーズを見せるようになった。序盤戦ではその仕種も遠慮がちだったが、今は風格すら漂わせている。打線が好調なのは、その相乗効果もありそうだ。

新4番が新人王だけではなく、本塁打、打点、MVPの主要タイトルの争いも賑わせてくれそうだ。

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