世界を舞台に活動する理由

――テレビでも「エアあやや」が大ブレイクし、引っ張りだこになりました。

はるな「あれですべてが変わりましたね。睡眠時間も3日で1時間ぐらいしかとれないし、お店にも行けなくなって。新幹線に衣装のまま飛び乗って、記者の方がインタビューしながら一緒に移動したり。それって小さい頃からなりたかった、アイドルの生活なんですよ。うれしくて新幹線の窓に映った自分に向かって『マジで!? ホンマに!? よかったなぁ賢ちゃん！』って、何度も話しかけました」

――次のプランは？

はるな「公募から『東京2020パラリンピック競技大会』開会式に出場できたのですが、とにかく世界を舞台に、私の生き方を知ってもらいたいと思います」

――そう思うようになったきっかけは？

はるな「2007年と09年に出場した『ミス・インターナショナル・クイーン』です。あのときにいろんな国の事情を知って、セクシャルマイノリティーの人たちが厳しい状況に置かれてる国があることも知りました。海外のジャパンフェスティバルにも参加して、自分の歌でライブをやってるんですけど、私にしかできないパフォーマンスで、私という人間の生き方を知ってもらえたら、もっとみんなが広がっていける世界になると思うんです。
（経営する店がある）“三軒茶屋から世界に”ですよ。私が小さい頃に女性アイドルに憧れて、嫌なことを忘れて勇気と元気をもらったように、自分もこうなりたいとか、頑張ろうと思ってもらえたらうれしいですね」 
（取材・文／左文字右京、企画・撮影／丸山剛史）