(画像)Steve Cukrov/Shutterstock
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大谷翔平、打ち崩せるか違法賭博 乗り越えなければならない「疑惑の目」と「差別の壁」


ギャンブルこそしていなかったが、個人的に結構な額の借金を抱えていて金銭的には汲々としていた。高給取りのプロ野球選手と親しく付き合うための交際費は自腹が多く、スポーツ紙記者としての給料だけではとても追い付かなかった。


苦しくなるとサラ金やトイチの闇金融から金を借りていたものだ。これは当時どれだけ親しくなった選手にも言わずに隠し通している。


水原容疑者の日本ハム時代をよく知る球団幹部のE氏によれば、「実は、一平のギャンブル好きは知る人ぞ知る話だった」と、筆者の取材に対しそう振り返ったが、野球以外のことに興味のない大谷の耳には入ってこなかったのだろう。


だからこそ、水原容疑者が違法賭博をしていたことを大谷に言わなかった、言えなかったという状況は、似た境遇に身を置いた者として十分に理解できることなのである。

根強くある“身代り”陰謀論

今回のスキャンダルは水原容疑者が違法賭博に手を染め、立場を利用して大谷の金を盗んでいたという構図がはっきりしたわけだが、それでもアメリカでは〝大谷批判〟の声が完全に払拭されたわけではない。

「水原氏を信用した大谷の責任を問う声や、『自分の金を管理できなかった大谷は大人にならなければならない』といった声もある。相変わらず、『水原氏は身代わりだ』という陰謀論も根強くあるのです」(前出・スポーツ紙記者)


ここまで来ると、事件の真相など関係なく、ただ大谷を叩きたいだけのようにも思えるが、根底にはアメリカ社会が抱える人種差別問題が影響していると、筆者は考えている。