(画像)Steve Cukrov/Shutterstock
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大谷翔平、打ち崩せるか違法賭博 乗り越えなければならない「疑惑の目」と「差別の壁」


韓国で行われたメジャー開幕戦(3月20日)直後に今回の疑惑が発覚したわけだが、日本では最初から「大谷は被害者」の空気が大勢を占めていた。


「大谷のクリーンなイメージもありましたが、日本メディアは大谷と水原通訳の関係を、これ以上ないほど美談として持ち上げ、商売をしてきましたからね」(スポーツ紙記者)


だが、アメリカでは想像以上に厳しい疑惑の目が向けられている。「大谷は一平のギャンブル負け分を肩代わりして支払うことを了承していた」という論調が主流で、中には「本当は賭けをしていたのは一平ではなく大谷で、一平が身代わりになって罪をかぶったのではないか」との陰謀論も少なくなかった。


ニューヨークに住む私の知人は、国際電話でこう教えてくれた。

米報道では意見が真っ二つ

「アメリカでの報道は真っ二つに分かれていました。スクープしたメディアは、2人の関係から大谷が水原の闇賭博を知らないわけがなく、出場停止など何らかの処分は免れないという手厳しい論調でした。結論も出ていない段階で試合に出場していることを許容する意見は少数派でしたよ」

大谷を疑う声が強かったのは、初動の段階で「銀行の金を一平が勝手に動かせるはずはない」という疑問があったからだ。


さらに、事態を混乱させたのが水原容疑者の嘘。水原容疑者は事件の発覚直前、このスキャンダルをスクープした記者の取材で「翔平に支払いを肩代わりしてもらった」と証言しており、これが「大谷関与説」の最大の根拠となっていた。


事件発覚当初は不明な点が多く、大谷も質疑応答なしの一方的な会見を行っただけだったのも、疑惑の目が向けられる一因だったと言えるだろう。