高部知子とのニャンニャン写真を流出させた“彼氏”はなぜ自殺したのか?〜昭和・平成「芸能暗黒史」その6
テレビ朝日系列で放送されていた人気番組『欽ちゃんのどこまでやるの!?』の企画アイドルユニット「わらべ」の長女・萩本のぞみ役や、TBS系列のドラマ『積木くずし~親と子の200日戦争~』の主人公・穂高香緒里役などで注目され、当時、突出した人気を誇ったアイドルの高部知子。
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その演技力の高さから「第二の大竹しのぶ」と呼ばれた彼女を大スキャンダルが襲ったのは、1983年6月のことだった。
高部の交際相手を名乗る当時18歳の少年が、写真週刊誌『FOCUS』(新潮社)の編集部に1枚の写真を持ち込んだ。その写真は、未成年(当時15歳)の高部が裸で布団から顔を出し、タバコをくわえたプライベートショットだったのだ。
「掲載された記事には《ベッドで2人仲良くニャンニャンしちゃった後》との見出しがつけられていました。〝ニャンニャン〟というフレーズは、わらべの楽曲である『めだかの兄妹』の歌詞からの引用。その後、男女がベッドインする行為そのものが〝ニャンニャン〟と呼ばれるようになったのですから、このスキャンダルがいかに世間を驚かせたかが分かります」(芸能記者)
この1枚の写真で、高部はレギュラー出演していた『欽どこ』やラジオ番組などを降板し、さらにはクランクインしていた劇場版の『積木くずし』も降板した上で、CMも打ち切りになるなど、芸能活動の自粛を余儀なくされた。
「当時在籍していた堀越高校も無期停学になりました。そんな傷心の高部をさらに追いつめたのは、写真を流出させたお相手の少年が、騒動勃発から3カ月後にガス自殺を図って亡くなってしまったことでした。これによって高部は、人生の歯車をさらに大きく狂わせたんです」(同・記者)
リベンジポルノではなく“自衛”目的
少年の自殺後、高部はわらべからも正式に除名され、トップアイドルの座から転がり落ちた。当初、少年が暴露した理由は、今で言う「リベンジポルノ」、すなわちフラれた腹いせだと思われたが…。「騒動発覚後、萩本欽一が15歳の高部に対する取材を自粛するよう呼びかけるなどの動きが起こり、徐々に批判の矛先が、この写真を持ち込んだ少年に向けられることになったんです」
こう証言するのは、ある古参のワイドショースタッフだ。
「当時、各ワイドショーやマスコミは、この少年を血眼になって追っていましたが、なかなか捉えることができなかった。そんな中、有名リポーターが偶然、自身の通っている病院で彼に遭遇し、その母親に相談を持ちかけられたんですよ」(同・スタッフ)
少年は、高部をタレント生命の危機に追い込んでしまったことを大変悔やみ、せめてその気持ちを伝えたいという強い思いを持っていたという。
「そこで有名リポーターは、彼に思いを吐き出させようと、ワイドショーのカメラの前で、数分にわたって涙ながらに懺悔する少年の独占告白をモノにした。しかし、これが萩本のドル箱番組を抱える局の判断で〝お蔵入り〟となってしまったんです。結局、高部に思いを伝えられなかった少年は、自責の念に耐えられず、車に排気ガスを引き込んで自殺を図ってしまった」(同・スタッフ)
また、少年が写真を編集部に持ち込んだ理由も深刻なものだったとの証言もある。
「いわゆる〝リベンジポルノ〟とか、金目当てではなかったはずです。高部との交際が終了した直後から、なぜか少年のもとに嫌がらせの電話などが相次ぎ、〝自衛〟のために写真を公にしたと聞いています」(当時を知る芸能プロ関係者)
タバコは「役作り」で持っていただけ
一方、芸能界を去った高部は、22歳で幼なじみと結婚。子宝にも恵まれて幸せな家庭生活を送っていたが、数年後には離婚してしまう。その後も再婚と離婚を繰り返し、1999年には「局部にピアスを着けた」過激なヌード写真集をひっさげて芸能界に復帰。官能ビデオにも出演するなどしていたが、以前の輝きを取り戻すことはなかった。
2013年放送のバラエティー番組に出演した高部は、ついに騒動の真相を自らの口で告白したが、その内容はあまりにも意外なものだった。
なんと自殺した少年は、恋人でもなんでもなく、「2~3回会っただけの、友達の一人にすぎなかった」というのだ。しかもタバコは、映画版の撮影を控えていた『積木くずし』の役作りのために持っていたものをふざけてくわえただけで、当時から現在まで喫煙の習慣など一切ないと明かしたのだ。
「騒動の翌年、高部は告白本『ハンパしちゃってごめん』を出版してベストセラーになった。その著書では、少年とのベッドインと喫煙を認めるような記述があったが、この本は加熱する騒動の中、様々に報じられる記事や高部の証言を都合よくまとめたもので、高部はほとんど関与しておらず、その存在すら知らなかったというのです。とにかく当時の高部は、亡くなった男性のご家族の気持ちに配慮して、騒動を蒸し返すようなことのないよう、ただそれだけに気をつけて過ごしていた」(前出・芸能記者)
騒動の真相を語った際も、高部は少年の自殺の真相には、ほとんど触れていない。深い心の傷を負った彼女は現在、2007年に取得した「精神保健福祉士」の国家資格を活かし、全国各地の精神医療や福祉関連施設で、認知症や各種依存症患者へのカウンセリングとケアに取り組んでいるという。
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