あびる優の〝黒歴史〟として有名なのは、2005年、日本テレビ系『カミングダウト』での「集団強盗告白」だろう。
出演者同士が自身の秘密を告白し合い、そのウソを見抜く新感覚のクイズバラエティーとして人気があった同番組に出演したあびるは、なんと、「私、あびる優は、集団強盗でお店を潰したことがある」と告白したのだ。
当時のあびるは、空気を読まない爆弾発言で人気だったとはいえ、〝集団強盗〟という悪質な犯罪歴を軽く告白するはずはないと、当然、出演者たちは「ダウト」と解答したが…。
「ごめんなさい。お店の人、ホントにごめんなさい」と、あびるは「トゥルー」の札を上げ、出演者たちはもちろん、視聴者をもドン引きさせたのだ。
放送後、これが大問題となり、あびるは警察から事情聴取を受け、芸能活動を自粛。番組を放送した日本テレビも、総務省から放送法の遵守および番組基準の見直しの徹底を要請され、番組は打ち切りとなった。
あびるの謹慎処分は2カ月で解除され、仕事を再開したが、最大のウリだった危険なトークを封印し、すっかりおとなしくなってしまったこともあり、仕事は激減。自業自得と言えばそこまでだが、なぜあびるは誰がどう考えても「アウト」な犯罪の告白に至ったのか。
日テレが封印した“もう1つのヤバネタ”
当時、日テレの内部調査に関わったという関係者の一人が、事件の内幕をこっそり明かしてくれた。
「番組では毎回、出演者との事前の打ち合わせで、放送に必要な分量よりも1~2個多く、出題となる〝衝撃告白〟を用意していました。収録では、ゲームの流れなどを見ながら、次はどの問題でいくかを担当ディレクターらと話し合いながら進めていたそうです」
あびるの場合も、実はもう1問用意されており、直前まで、どちらのネタでいこうかと、ディレクターと話し合っていたようだ。
「もう1問は、『私、あびる優は、渋谷のスクランブル交差点で、彼氏に土下座させたことがある』といったような内容でした。〝集団強盗〟は、いかにも問題がありそうだし、そもそも打ち合わせのときに話した小5のときのエピソードを大袈裟にしてあるので、現場マネジャーとあびる本人は、ギリギリまで〝土下座ネタ〟でいくことを希望したそうですが、ディレクターが『編集で絶対面白くします。任せておいてください』と強く要請してきたこともあり、押し切られてしまった。これが真相ですよ」(同・関係者)
ところが、日テレが行った〝面白くする編集〟とは《万引きは犯罪です。絶対やめましょう》というテロップを入れ、「お店の方、本当に申し訳ございませんでした」というナレーションを入れることだけだった。実際の放送を見たあびるサイドは、あまりにそのまま放送されていたことに愕然とし、「信用してお任せしたのに」と怒りを隠せなかったという。
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