高市首相は「共倒れ」するのか…苦戦のトランプ氏が中間選挙後に日本へ突きつける難題

物価高とイラン戦争が共和党を直撃

なぜ、トランプ氏は苦戦しているのか。その理由は激戦区を見ると一目瞭然だ。例えば、農業が盛んな米・中西部のアイオワ州。この州は共和党の地盤で、2024年の大統領選ではトランプ氏が圧勝した。今回、上院選は共和党の現職議員が引退したため、民主党共々、鞍替え同士の争い。当初は共和党が有利だったが、ここにきて異変が生じているのだ。

「トランプ氏が仕掛けたイラン戦争で軽油価格が暴騰した。大型農業機械などに使用する軽油価格は6割以上も跳ね上がり、農家は燃料費負担が重くのしかかり、悲鳴を上げている。上院選は互角の情勢です」(前出・全国紙特派記者)

危機感を強めたトランプ氏はロシアのプーチン大統領と合意し、ロシア産軽油を緊急輸入、価格を引き下げる荒業に打って出た。加えて、ロシアの言うがまま、他の対露制裁も先送り。これには共和党や欧州からも批判が噴出した。

「イラン戦争による物価暴騰はありとあらゆる物に飛び火して、米国民の生活を苦しめている。中間選挙での共和党大敗予想につながっています」(同)

敗北後のトランプ氏は外交に走るか

仮に、中間選挙でトランプ氏が敗北したなら、政権の舵取りは相当厳しくなるのは火を見るよりも明らか。重要法案を通すことすら至難の業だ。

「大統領令を乱発して、政権に有利な政策を推し進め、何とか“死に体”を避けることに躍起となるだろう。存在感を誇示するための残された手段は外交に限られてくる。ただでさえ、名誉と手柄に固執する大統領です。歴史に名を残す成果を挙げようとウズウズしている。キーワードになるのは対中国、対ロシアになるはず」(外交評論家)

まずは中国。9月24日、習近平国家主席が訪米した折、トランプ氏は異例の歓待ぶりを見せた。また、習氏は「中米両国の人民は日本の軍国主義の侵略者と戦った」などと、日本に対しけん制してみせた。

「トランプ氏は、それを否定するどころか『第二次世界大戦での同盟国』と良好な関係をアピールした。 朝令暮改 のトランプ氏だから、中間選挙敗北後はますます中国に肩入れし、外交面で対中貿易が拡大、レアアースなどの資源獲得などを米国民に猛アピールする路線を突っ走る可能性がある」(同)

訪米での習氏の「日本の軍国主義」などの発言は、昨年11月以降の対日批判の延長線上にあるとみられている。昨年11月、衆院予算委員会で高市氏は台湾への武力行使に対し「存立危機事態」と答弁。明らかに対中国を意識した発言に中国側は猛反発し、関係は修復されないまま現在に至っている。